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ベロシティの高い ITSM の準備

エンタープライズ サービス管理: 導入のための 3 つの重要なヒント

ITIL を支える人々のベスト プラクティス

Akshay Anand、ITSM プロダクト アンバサダー & エバンジェリスト、AXELOS

今や誰でも「エンタープライズ サービス管理」(ESM) という言葉が頭に浮かぶでしょう。通常は IT サービス管理 (ITSM) に関連しているサービス管理の概念が、現在では IT 以外の機能や人材管理や施設管理などの領域で注目を集め始めているのは喜ばしいことです。

とはいえ、何十年にもわたる ITSM の教訓から、ITSM の実践、ツールの実装、トレーニング、コンサルティングなど、さまざまなことを ESM の世界へ取り入れることができます。ここでは、IT サービス管理 (ITSM) またはプロジェクト管理 (PRINCE2 & PRINCE2Agile) 知識体系の開発と保守において、Axelos Global Best Practice での個人の経験と同社の調査から得られた教訓をいくつか紹介します。最新の ITIL (ITIL 4) には、IT に依存しないガイダンスが多数あります。これらの概念のほとんどが IT サービス管理、エンタープライズ サービス管理、あるいは考えられる他のあらゆるサービス管理に適用されます。

1. 価値は主観的なものである

世界をリードする IT サービス管理フレームワークである ITIL には、実践者が優れたサービス組織を構築する方法を理解するための一連の指針があります。その指針の 1 つが「価値の重視」です。これはいたって単純だと思いがちですが、単純に適用すると大きなリスクが生じる可能性があります。

通常、ツール実装プロジェクトにはユーザーと開発者 (さらに場合によってはプロジェクト マネージャーやプロダクト所有者) が関与していて、多くの場合はそれぞれのグループの価値を理解して明確に表現できます。しかし、多くの実装チームが見逃しているのは、このツールに日常的には関わっていなくても価値創造者として重要である他の関係者グループです。このような関係者グループの例としては、ガバナンス、リスク、コンプライアンス (監査のために適切な記録を必要とする)、財務 (支出を予算と照合させる必要がある) が挙げられます。

また、ユーザーにとって価値のあるものが、このような関係者にとってはそれほど価値がないこともあります。ユーザーが簡単なステップでサポートをリクエストできるような、セルフサービスのソリューション (ポータル、ワークフロー、承認など) を設計することを検討します。これと同じワークフローでは、企業要件や法的要件へのコンプライアンスを実証するのに十分なデータが取得されないと仮定しましょう。その場合、このソリューションでは、組織にとって長期的な損害を与える可能性のあるリスクが生じさせる、あるいは倍増させることになります。

一方、関係者のグループ数を増やすとチームがミーティングの設定やグループの判断を仰ぐために待つ時間が増えて、プロジェクトの速度が低下する可能性があります。

複数の関係者グループがコラボレーションできる実用的かつバランスの取れた方法を見つける以外、簡単な答えはありません。これには何らかの自動化、権限の委任、場合によっては意図的に関与しないという判断すらも必要になります。

2. 単なるツールだけではない

G.A.S. という頭文字をご存じでしょうか。写真家の友人から Gear Acquisition Syndrome (機材取得症候群) と聞きましたが、一部の写真家は最高の技術が最高の写真を生み出すと信じているのだそうです。

現実には、市場で最高の製品を未熟な組織に委ねても (あるいはその逆でも) 最高の成果が生まれることはほとんどありません。しかし、優れたツールならすべての問題を解決する「特効薬」になり得ると考えているチームは多数存在しました。そういう可能性もあるでしょう。しかし、いずれは新しい問題が次々と生じて、また次の優れたツールが必要になります。そして、延々と続いてしまうのです。

それでは、前述の ITIL 4 の指針である「価値の重視」に戻ってみましょう。どのような成果を誰のために生み出そうとしているのでしょうか。最新鋭のツール (ハードウェアやソフトウェア) の活用は有益で期待できるかもしれませんが、実際にエンド ユーザーに大きな変化をもたらしているでしょうか。他の関係者グループにとってはどうでしょうか。

ITIL 4 には「サービス管理の四次元表示」(四次元の IT サービス管理ではありません) と呼ばれるモデルがあります。このモデルは、優れた製品とサービスには、人、スキル、役割、責任、ツール、プロセス、(社内外を問わない)「サプライヤー」との関係に適切なレベルの投資が必要であることを示します。

Jira Service Management のようなソリューションは、G.A.S. の症状のすべてを軽減するように特別に設計されています。このサービスおよびインシデント管理ソフトウェアには、お客様のニーズに柔軟に対応するツールが備わっており、次善の策を常に模索している、ツールにこだわりのあるユーザーの要求を満たしています。組織が成長するのに伴い、チームが共に、柔軟に、チーム独自の方法で成長できるようなソリューションが必要になります。コミュニケーションからヘルプ センター ポータル、ワークフロー、ナレッジ ベース記事に至るまで、一連のコラボレーション ツールやカスタマイズ可能な機能は、お客様とともに成長するソリューションへの投資です。

ESM の取り組みにおいて、テクノロジーが重要な役割を果たすことは言うまでもありません。優れた ESM には、人、働き方、他のチームや組織との関係に対する投資も必要であることを常に意識しましょう。G.A.S. に振り回されてはなりません。

3. 継続的なコミュニケーションとマルチチャネル マーケティング

これまで多数のツールを実装して、チームはメジャー リリースの直前にスクリーンショット (まれにビデオや付属ドキュメントも) 満載のトレーニングのビデオやドキュメントの作成を任されてきました。

通常、このようなアーティファクトはイントラネットや共有フォルダーなど、ある種の共有プラットフォームでホストされます。最初はブックマークされますが次第に忘れられて、最終的にコンテンツはアーカイブされます。ここで危険なことは、その情報の検索が困難になるだけでなく、誰もが同じように考えて作業しているという仮定が始まってしまうことです。たとえば、製品チームが新しいテクノロジーを利用し始める前にドキュメントを読んでビデオを視聴するのであれば、全員がそうするべきです。それほど難しいことではないでしょう。

では、職場以外で使っている製品やサービスを例に挙げて、ヒントを見つけましょう。このような製品を支えているチームは、ニュースレター、ウェビナー、YouTube のライブストリーム、埋め込み動画、チャットボットなど複数のコミュニケーション チャネルに投資しています。また、コミュニケーションは新機能のリリースやアップグレードの予定があるときだけでなく、頻繁かつ日常的に行われます。このように、誰もが忘れていたことを思い出させて興味深いケース スタディを紹介し、成功や賞賛を示します。

しかし、コミュニケーションばかりを強調すると、職場ではひんしゅくを買うことがあります。これが疑問なのですが、雇用主がツールの取得、構成、導入のために 100 万ドルの契約を結ぶのであれば、その一部を「継続的なコミュニケーション」に費やしてもかまわないでしょう。ITSM と ESM の各ソリューションの利用をサポートして奨励することで、ソリューションの改善方法に関するフィードバックが増えるだけでなく、最終的には投資利益率と価値収益率の大幅な向上にもつながります。

結論

前述のように、ESM プロジェクトに着手するにあたっては、数十年にもわたる ITSM ツール実装から得たさまざまな教訓があります。上で述べた 3 点が、検討時に役立つでしょう。その他に、皆様に過去のプロジェクトから得た教訓があれば、Twitter や LinkedIn から是非お知らせください。ITIL 4、指針、四次元モデルの詳細については、axelos.com をご参照いただくか YouTube で検索してください。

Jira Service Management は IT サービス管理だけにとどまりません。チームが Jira Service Management を使用して、強力なサービス管理ツールを活用し、ESM を合理化する方法をご覧ください。

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