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ベロシティの高いチーム向けの ITSM

HR の自動化のベスト プラクティス

多くの企業は、ITSM の導入後半の段階まで自動化を遅らせています。驚くほどのスピードで顧客基盤の拡大や新製品やサービスの提供などの課題に取り組んでいます。しかしながら自動化を先送りにすると身を滅ぼす可能性があります。エンタープライズ サービス管理プロセスに自動化を早期に組み込むことで、チーム間の垣根が取り払われて、限りあるリソースをより適切に割り当てられるようになります。自動化は IT の最適化とデジタル トランスフォーメーションの鍵であり、ESM への拡張も有益です。最新の動的な IT 環境はより迅速に拡張する必要があり、社内のビジネス チームも同じことを望んでいます。

ITSM ツールのリリース初日から、人事 (HR) チームはサービス デスクへの自動化に取り組んでいるので、繰り返しタスクの単調さに立ち往生するのではなく、価値を提供するプロジェクトに集中できると想像してみてください。新しいスタッフのオンボーディングとサービスへの取り組み、ノート パソコンのプロビジョニング、すべての適切なシステムへのアクセス許可は、構造化されたワークフローなしでは扱いにくく複雑になります。人事チームと IT チーム間の効果的な自動化とコラボレーションがなければ、タスクは忘れ去られて緊張が生じ、両チームにフラストレーションや非効率性が生じます。

では、自動化はこれら 2 つのチームの同期にどのように役立ちますか? 次の 7 つのベスト プラクティスを開始することをおすすめします。

1. ITSM を最大限に活用して、人事チームを有効にする

ITSM の中核となるのは、IT をサービスとして提供すべきであるという理念です。人事チームは、このアプローチを採用することで大きなメリットを得られます。しかし、人事は、IT 側で行われたことを単にコピー & ペーストして終わりにはできません。成功した IT チームは、他のチームの環境に適用して適応できるプロセスを慎重に検討します。IT 部門は人事などのチームとプロセスを共有していますが、その作業環境、好み、スタイルは全く異なる可能性があります。IT が人事チーム独自のニーズを理解すれば、自動化が必要なプロセスを特定して自動化をセットアップし、人事チームの有効性を劇的に向上させられます。

人事チームにとって非常に有益な一般的な ITSM プラクティスの 1 つは、一元化されたナレッジ ハブの作成です。ナレッジ ハブを使用すると、人事チームは、給与、休暇、ID カードなどに関して頻繁に発生する一般的な質問をすべて 1 箇所に集めて、セルフサービスを促進できます。従業員がチケットを送信し始めるとナレッジ ベースからの推奨記事に Jira Service Management などのツールを通じて役立つ情報が表示されて、エージェントが処理しなくても解決できるようになります。

サービス リクエスト ポータル

人事は、入社退社と問わずビジネスでほぼすべての人と対話するチームです。Slack、E メール、電話などのチャット ツールで、いつでもアクセスできます。これにより、取り込みチャンネル全体での管理が困難なリクエストの大量の流入に特に影響を受けやすくなります。IT チームは、解決済みチケットのクローズや特定のチケット タイプのサブタスクの自動作成など、単純だけど時間のかかるタスクを人事部門が自動化するのに役立ちます。

2. アジャイルの原則を小さく始めて、反復する

Gartner: アジャイル IT サービス管理への 3 つのステップ*は、「2023 年までに、アジャイル アプローチを採用していない ITSM チームの 80% が、組織内の他の場所でよりアジャイルな作業方法が採用された結果、ITSM プラクティスが無視または回避されているとことが判明する」と予測しています。

マラソンをしながら、0 マイルから 20 マイルまでを数日で走ろうとは思わないでしょう。むしろ、1 日に数マイルの短いランニングから始めて、時間をかけて耐久力を高めるでしょう。同じことが、サービス デスクの自動化の設定にも当てはまります。1 つのビジネス チームとオンボーディングなどのワークフローを開始してテストし、モダナイゼーションが必要な追加の人事プロセスを引き続き拡張して構築します。ボトルネックがどこにあるのか、それらの問題点を緩和するために自動化できるものは何かを理解し、いくつかのシステムから始めましょう。サービス管理アプローチが成功して「IT スタッフどころではない」ことが証明されると、法務、設備管理、財務などの他のチームが訪ねてくるようになります。

小さく始めてテストし反復することは、重宝するアジャイルの原則です。たとえば、チームは 30 日間のふりかえり作業を行って、どの自動化が機能したかを特定して次に試行する自動化を決定します。合理的な拡張によってサービス デスクが管理不能になることを防いで、新しいテクノロジーとプロセスを導入する前に、チームが最初にその価値を見出せます。

3. 人事ワークフローで新入社員をシームレスにオンボーディングする

最初の数人の従業員にとって、手動のオンボーディングは簡単です。人的ミスの発生は、3 人ではなく急に週に 50 人の新入社員をオンボーディングするとすぐにエスカレートします。オンボーディングがますます複雑になるため、自動化することで新入社員に対して一貫したエクスペリエンスを確保できます。

新入社員を物理的にもデジタル的にも作業環境につなげるには、十数個の小さなステップと複数の部門が必要です。IT チームは、スタッフの新着に備える一連のトリガーをセットアップすることで、人事部門がプロセス全体を自動化できるように支援できます。チケットが開始されると、新しいノート パソコンのプロビジョニング、必要なプログラムのインストール、E メール アカウントの作成、デスクを見つけるための設備管理の通知をトリガーできます。これはすべて、人事チームのニーズに合わせてカスタマイズされた、Jira 人事ワークフローで行えます。

人事ワークフロー

自動化によって可能になるスムースなオンボーディング プロセスによって、新入社員を前向きな雰囲気で迎い入れて、重荷になったり忘れられているように感じたりしないようにします。プロセス全体が調整されてるため、各チームは何をいつ貢献すべきかを正確に把握できます。人材を引き付けて定着させることは、コストのかかるジャーニーです。そこで、自動化された IT システムによって新入社員の第一印象を強くすることで、コストの一部を回収できます。

4. 際限のない権限の手間を取り除く

オンボーディングの話題について、新入社員にとって最もフラストレーションが溜まるエクスペリエンスの 1 つは、開始するためにはすべてのシステムにアクセスする必要があることです。3 日目にもなって Slack にログインしてチームに紹介できない場合は、知らなかったチームの行事に参加できない可能性があります。権限の手間により、新入社員は何もせず、潜在的な価値の発揮が遅れます。

IT 部門には、自動化を活用してこのエクスペリエンスを合理化するチャンスがあります。ノート パソコンにプリインストールされたシステムをプロビジョニングしたり、チャットボットをセットアップしたりして、新入社員にすべてのリンクと Slack グループを送信して作業を開始できます。複数の権限ステップにすぐに対応するのではなく、企業は「オープン状態」に切り替えられます。「疑わしきは罰せず」という考え方でシステムをセットアップすることで、チームは IT のサービス デスクを溢れさせることなく、独自の回答を検索して見つけられます。

5. サービス カタログを使用して「自由な」態度をとる

「それを E メールで送信できますか?」このような質問は、従業員のリクエストを処理する際にあまりに頻繁に見受けられます。IT 部門は、権限の自動化に加えてすべてのデジタル サービスの統合サービス カタログを提供することで、一歩前進できます。このカタログでは、従業員は必要なものを選択できて、IT 部門はサービスの需要に対するインサイトを得られます。作業を完了するために必要な情報を特定してアクセスすることに関しては、従業員の摩擦を最小限に抑えることが IT の仕事です。

Forrester はレポート「サービス デスクを変革する 3 つのトレンド (2019 年 10 月)」で、「ほとんどのサービス管理ツールは、かつてはチケット管理とワークフローのプラットフォームでしたが、今日では人の手を介することなく BPM (ビジネス プロセス管理) プラットフォームと同等な機能を備えた、エンドツーエンドの自動化を促進しています」と述べています。

また、Forrester は、組織が従業員の期待に応えるために、自動化に時間を投資することが重要であることも指摘しています。従業員がエンドツーエンドでセルフ サービスを迅速に提供できるオプションを利用することは、標準になりつつあります。従業員は迅速な解決を期待しているため、IT の対応を 2 週間待つのにつかれてきています。

リクエスト フルフィルメントの大部分は、サービス カタログや優れた設計のサービス リクエスト フォームによって自動化できます。そのフォームは IT チームを必要とせずに作成可能です。事実、Atlassian のある顧客が最近、サービス カタログの 30% を自動化して、社内チームを大いに歓喜させました。

6. 従業員のオフボーディングへの留意

従業員が自主退職しているかどうかにかかわらず、オフボーディングは人事チームにとって機密性の高いプロセスです。チームへの通知、会社資産の回収、法的ガイドラインの順守などのすべてを、短期間で押さえておく必要があります。体制の整っていないオフボーディングは、機密性の高い企業データへアクセスするノート パソコンや電話を用意している企業にとっては、不要なリスクを招きます。しかしながら、自動化によってオフボーディングを極めて簡潔化できる場合があります。

サービス デスクに統合されたアセット管理ツールを使用することで、アセットは適切なタイミングで計上されて取得されます。スプレッドシートを使用してこれを行う場合は、自動化とアセット管理をワークフローに組み込む必要があることがあります。IT は従業員のグループに通知してサブタスクをトリガーする、オフボーディング フローを設定できます。アセットを追跡している場合は、選択した日付までに返却する必要がある資産を簡単に検索して、従業員が会社を辞職した後にチケットを自動解決できます。ライセンスのサブスクリプションは、見落としを避けるために簡単に自動化できるもう 1 つのタスクです。

従業員のオフボーディング リクエスト

7. わずかなコードによる自動化を選択して、価値をより迅速に実現する

レガシー ベンダーは、自動化と人工知能 (AI) サービスの豊富な選択肢によって成功をアピールしますが、将来その成功の修正と維持に必要な余分なコストは言うに及ばず、コンサルティング時間とそれに付随する追加コストが 50% 増加することが必要とされているのが悲しい現実です。関連するコストは、自動化の全体的な価値を損なうものです。この問題を回避するためには、わずかなコードによる自動化のアプローチによるプラットフォーム レベルの自動化が最適解であるというのが当社の見解です。これによって、非技術系チームはすぐに自分たちのワークフローへ取り組めるようになります。自動化へのアクセスを広く普及させることで、IT をボトルネックにすることなくチームは独自の変更を管理できます。

従来の ITSM 実装では、通常は 1 つのチームがプロセスを定義します。残念なことに、そのツールを使用するチームの機能的な要件ではなく、構築するチームの管理要件を満たすようになります。わずかなコードによるプラットフォームは、実験とより迅速な学習サイクルを促進します。Jira Service Management では、あらゆるチームがサービス ポータルをカスタマイズできます。サービス ポータルには、ドラッグ & ドロップ フォーム ビルダーが含まれており、各チームが迅速に仕事を行うために必要な正確なデータをリクエストして、ベロシティの高いサポートを提供できるようになります。オープンでコラボレーティブな文化と広く普及したサービス デスクによって、より多くの人が ITSM ツールの価値を利用して確認できるようになります。

自動化への全社的なアプローチを構築することで、IT プロセスだけでなくテクノロジーやチーム全体も自動化できます。IT 自動化は、デジタルファーストのビジネス環境における IT サービスの管理方法を変革しています。統合された製品のエコシステムにより、組織全体のサービスを包括的に把握できます。まだこの分野へ大量投資していない場合は、する必要があります。自動化を回避することは、ビジネスにとっては悪手です。

*Gartner「アジャイル IT サービス管理の 3 つのステップ」マーク・クリアリー、2020 年 5 月 27 日

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