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MTBF、MTTR、MTTA、MTTF

いくつかの最も一般的なインシデント指標の理解

常時稼働が当たり前となった今日の世界では、障害や技術的インシデントがこれまで以上に重要な意味を持っています。不具合やダウンタイムには実際の影響が伴います。期限超過、支払いの遅延、プロジェクトの遅れは、すべてダウンタイムのコストの一部となります。

そのため企業では、アップタイム、ダウンタイム、およびチームが課題を解決する時間の短縮と効果に関する指標を定量化して追跡することが重要になります。

以下は、業界で一般的に追跡されているメトリックです。

  • MTBF (mean time between failures) は、システム障害間の平均稼働時間を測定します。

    • 計算式: MTBF = 総稼働時間 ÷ 障害回数

  • MTTR (mean time to repair/recovery/resolve/respond) は、障害発生後にシステムやサービスがどれだけ迅速に復旧するかを測定します。

    • 計算式: MTTR = 総ダウンタイム ÷ インシデント数

  • MTTF (mean time to failure) は、修復不可能なシステムが故障するまでの予想稼働時間に焦点を当てています。

    • 計算式: MTTF = 総稼働時間 ÷ (修理不可能なシステムの) 故障回数

  • MTTA (mean time to acknowledge) は、チームがインシデントを認識またはインシデントに対応するまでにかかる時間を測定します。

    • 計算式: MTTA = 確認時間 ÷ インシデント数

多くの専門家は、これらの指標はインシデントはどのように解決されるか、何が上手く行って何が上手く行かないのか、課題がどのように、いつ、なぜ悪化または緩和するのか、といった厄介な質問に答えないため、実際にはそれほど有用ではないと主張しています。

一方、MTTR、MTBF、MTTF は、より深く重要な質問に繋がる会話を開始する良い出発点またはベンチマークになり得ます。

MTTR に関する免責

MTTR については、単一の意味を持つ単一のメトリックであると考えがちですが、実際は潜在的に 4 つの異なる測定値を表しています。R は、修復、復旧、対応、解決を表します。4 つの指標は重複していますが、それぞれ独自の意味とニュアンスがあります。

そのためチームが MTTR の追跡について話している場合は、どの MTTR を意味してどのように定義しているのかを明確にすることをお勧めします。成功と失敗の追跡を開始する前に、チームは何を追跡しているかを厳密に共有して、全員が確実に同じことについて話せるようにします。

MTBF: 平均故障間隔

平均故障間隔はどれくらいですか?

MTBF (平均故障間隔) は技術製品の修理可能な故障間の平均時間です。このメトリックは、製品の可用性と信頼性の両方を追跡するために使用されます。故障間隔が長いほど、システムの信頼性が高くなります。

ほとんどの企業は、MTBF を可能な限り高く維持することを目標としています。つまり、課題間の間隔を数十万時間 (あるいは数百万) 時間にしようとしています。

MTBF 計算式

MTBF の計算式は簡単です。

  • MTBF = 総稼働時間/故障回数

総稼働時間は通常、時間で測定され、特に頻繁に使用される機器の場合に用いられます。計算するには、1 日の稼働時間に使用日数を掛けます。

頻繁に使用されない機器については時間の代わりに稼働日数を使用でき、非常に長い寿命が期待される機器を追跡する場合は週単位を使用することもできます。

MTBF の例

MTBF の計算式を使った例を見ることで、MTBF の計算方法と、インシデント管理における役割を理解できます。この例では、1 か月間、1 日 24 時間稼働するサーバーについて見ていきます。

  • 24 時間 * 30 日 = 720 時間

  • MBTF = 720 時間/2 回の障害 = 360 時間

この例では、故障間隔の平均時間は 360 時間になります。

MTBF を使用するタイミング (および使用しないタイミング)

MTBF は、計画や予防保守において有用なメトリックです。MTBF を使用して障害やダウンタイムの発生頻度をより深く理解することで、インシデント管理ツールや戦略をプロアクティブに取り入れることができます。

MTBF はあらゆる状況で理想的というわけではありません。修復不可能なシステムの場合は、MTBF の代わりに平均故障時間 (MTTF) を使用します。

MTBF、MTTR、可用性の関係

MTBF と MTTR を併せて計算することで、システムの可用性を判断できます。システム可用性の計算式は次のとおりです。

  • 可用性 = MTBF/(MTBF + MTTR)

MTBF が向上し、MTTR が短縮するほど、システムのアップタイムが改善し、障害のコストを削減できます。ただし、信頼性と可用性の違いに留意することが重要です。可用性ではシステムが稼働できる時間を測定し、信頼性ではパフォーマンス標準と比較したシステムのパフォーマンスを測定します。

MTTR: 平均修復時間

平均修復時間とは何ですか?

MTTR (平均修復時間) は、システム (通常は技術的または機械的) を修復するのにかかる平均時間です。これには、修復時間とテスト時間の両方が含まれます。システムが再び完全に機能するまで、このメトリックの時間のカウントは止まりません。

平均修復時間の計算方法

MTTR を計算するには、任意の期間の修理にかかった時間を合計して、その時間を修復回数で割ります。

では、1 週間にわたる修復を見ているとします。10 回の停止があり、4 時間に及ぶシステムの修復が積極的に行われていました。4 時間は 240 分です。240 を 10 で割ると 24 です。つまり、この場合の平均修復時間は 24 分になります。

平均修復時間の制限

平均修復時間は、システム停止自体と同じ時間であるとは限りません。場合によっては、製品の故障またはシステム停止から数分以内に修復が開始されることもあります。その他の場合は、課題、問題の検出、修復の開始の間にタイム ラグがあります。

この指標は、保守スタッフが課題を修復できる時間を追跡する際に最も役に立ちます。この指標は、システム アラートまたは修復前の遅延に関する問題 (いずれも、インシデント管理プログラムの成功と失敗を評価する際にも重要な要素) を特定するためのものではありません。

いつどのように平均修復時間を使用するか

MTTR は、サポートおよび保守チームが修理を軌道に乗せるために使用する指標です。その目標は修理プロセスとチームの効率を向上させることで、この数をできるだけ低くすることです。

MTTR: 平均復旧時間

平均復旧時間とは何ですか?

MTTR (平均復旧時間または平均復元時間) は、製品またはシステムの故障からの復旧にかかる平均時間です。これには、システムまたは製品に故障が発生した時点から再び完全に動作可能になるまでの、停止の全時間が含まれます。

これは DevOps Research and Assessment (DORA) 調査プログラムが示すように、DevOps チームの安定性を測定するために使用できる主要な DevOps 指標です。

平均復旧時間の計算方法

平均復旧時間は、特定の期間内のすべてのダウンタイムを合計してインシデント数で割ることによって計算されます。そのため、24 時間の間に 2 つの別々のインシデントによってシステムが 30 分間ダウンしたとします。30 を 2 で割ると 15 なので、MTTR は 15 分です。

平均復旧時間の制限

この MTTR は、完全な復旧プロセスの速度の測定値です。目標に達していますか? 競合他社と比較してどうですか?

これは、問題があるかどうかを特定するのに役立つ大まかなメトリックです。しかし、問題がプロセスのどこにあるかを診断したい場合は (アラート システムの課題ですか? チームによる修正に時間がかかりすぎていますか? 誰かが修正リクエストに対応するのに時間がかかりすぎていますか?)、さらなるデータが必要です。故障と復旧の間に複数の問題が発生しているためです。

問題はアラート システムにある可能性があります。故障とアラートの間に遅延はありますか? アラートが適切な担当者に届くまでに想定を超える時間がかかっていますか?

診断に問題がある可能性があります。何が問題なのかを迅速に把握できますか? 改善できるプロセスはありますか?

または、修復に問題がある可能性があります。保守チームは可能な限り効果的に動いていますか? 保守チームが時間をかけすぎている場合は、どこでつまずいていますか?

これらの質問に答えるには MTTR よりも深く調べる必要がありますが、平均復旧時間は掘り下げる必要がある復旧プロセスの問題があるかどうかを診断するための出発点になり得ます。

いつどのように平均復旧時間を使用するか

MTTR は、復旧プロセス全体の速度を評価するための優れた指標です。

MTTR: 平均解決時間

平均解決時間とは何ですか?

MTTR (平均解決時間) は、故障を完全に解決するのにかかる平均時間です。これには、故障の検出、問題の診断、課題の修復にかかる時間だけでなく、故障の再発を防止するための時間も含まれます。

この指標は、修正を対応するチームの責任を、長期的なパフォーマンスの改善にまで拡張します。これは、応急処置だけ行う場合とその後の予防も行う場合の違いです。

この MTTR と顧客満足度の間には強い相関関係があるため、しっかり注意を払う必要があります。

平均解決時間の計算方法

この MTTR を計算するには、追跡する期間のすべての解決時間を合計してインシデント数で割ります。

1 回のインシデントで 24 時間にわたってシステムが計 2 時間停止して、チームがシステム停止の再発を防止するための修正を 2 時間かけて実施した場合は、課題の解決に合計で 4 時間を費やしたことになります。つまり、MTTR は 4 時間です。

平均解決時間の追跡に関するメモ

MTTR はほとんどの場合、営業時間を使用して計算されることに注意してください (そのため、1 日の終業時刻に課題から復旧して翌朝の初めに根本的な課題の修正に時間を費やした場合は、オフィスから離れて費やした 16 時間は含まれません)。24 時間勤務しているチームが複数の場所にある、またはオンコールの従業員が時間外で勤務している場合は、この指標の時間の追跡方法を定義することが重要です。

いつどのように平均解決時間を使用するか

MTTR は通常、サービス リクエスト (通常は計画されている) ではなく、計画外インシデントについて話すときに使用します。

MTTR: 平均対応時間

平均対応時間とは何ですか?

MTTR (平均対応時間) は、最初に故障のアラートを受けてから製品またはシステムが故障から復旧するまでの平均時間です。これには、アラート システムのラグ タイムは含まれません。

平均対応時間の計算方法

この MTTR を計算するには、アラートから製品またはサービスが再び完全に機能する時点までの対応時間を合計します。次に、インシデント数で割ります。

たとえば、40 営業時間に 4 つのインシデントがあってそのインシデントに合計 1 時間 (アラートから修正まで) を費やした場合、その週の MTTR は 15 分になります。

いつどのように平均対応時間を使用するか

この MTTR は、サイバー セキュリティでシステム攻撃を無化するチームの成功を測定するときによく使用されます。

MTTA: 平均確認時間

平均確認時間とは何ですか?

MTTA (平均確認時間) は、アラートがトリガーされてから課題の解決に取り組むまでの平均時間です。この指標は、チームの対応の速さとアラート システムの有効性を追跡するのに役立ちます。

平均確認時間の計算方法

MTTA を計算するには、アラートから確認までの時間を合計して、インシデント数で割ります。

たとえば、10 件のインシデントがあって 10 件すべてのアラートと確認の間に合計 40 分の時間があった場合は、40 を 10 で割ると平均 4 分になります。

いつどのように平均確認時間を使用するか

MTTA は応答性の追跡に役立ちます。チームがアラート疲労に苦しんでおり、応答に時間がかかりすぎていますか? この指標は課題を指摘する上で役立ちます。

MTTF: 平均故障時間

平均故障時間とは何ですか?

MTTF (平均故障時間) は、技術製品の修復不能な故障間の平均時間です。たとえば、ブランド X の自動車エンジンが完全に故障して交換が必要になるまでの時間が平均 50 万時間であれば、50 万がこのエンジンの MTTF になります。

この計算は、システムが通常どれくらい持続するかを理解し、システムの新しいバージョンの性能が古いバージョンを上回っているかどうかを判断し、想定されるライフタイムとシステムのチェックアップをスケジュールする時期に関する情報を顧客に提供するために使用されます。

平均故障時間の計算方法

平均故障時間は算術平均なので、評価する製品の総アップタイムを合計してデバイス数で割って計算します。

例として、電球の MTTF を計算します。ブランド Y の電球は切れるまでに平均してどれくらいかかりますか? さらに、テストする 4 つの電球のサンプルがあるとします (統計的に有意なデータが必要な場合は 4 つどころではないサンプルが必要ですが、計算を単純にするためにサンプル数は少なくしてあります)。

電球 A は 20 時間、電球 B は 18 時間、電球 C は 21 時間、電球 D は 21 時間もちます。合計 80 時間です。4 で割ると、MTTF は 20 時間です。

電球の MTTF の計算の視覚的な例。電球の総使用時間を電球数で割った値は、MTTF (平均故障時間) と同じです。

平均故障時間の問題

電球のような例では、MTTF はとても意味のある指標になります。最後の電球が故障するまで電球を使用して、その情報を使用して電球の耐久性に関する結論を導けます。

しかし、それほど早く故障しないものを測定する場合はどうなるでしょうか? 何年も使用されることを想定しているのでしょうか? このような場合、MTTF は頻繁に使用されますが、最適な指標ではありません。ほとんどの場合、故障するまで製品を使用するのではなく、設定された期間使用して故障の回数を測定するためです。

たとえば、ブランド Z のタブレットで MTTF 統計を取得しようとしているとします。タブレットは、問題がなければ何年も使用できると想定されています。しかしブランド Z は、データの収集に 6 か月しかかけられないかもしれません。そのため、6 か月で 100 台のタブレットをテストします。1 台のタブレットがちょうど 6 か月で故障するとします。

総稼働時間 (6 か月に 100 台を掛ける) は 600 か月となります。1 台のタブレットだけが故障したので総稼働時間を 1 で割り、MTTR は 600 か月になります。つまり、50 年です。

ブランド Z のタブレットは、平均 50 年使用できるのでしょうか? その可能性はかなり低いです。そのため、このようなケースでは、この指標は有効ではありません。

いつどのように平均故障時間を使用するか

MTTF は、寿命が短い製品やシステム (電球など) の平均寿命を評価する場合に有効です。また、製品全体の故障を評価する場合のみを対象としています。修理が必要なインシデント間の時間を計算する場合は、MTBF (平均故障間隔) が選択されるようになります。

MTBF、MTTR、MTTF、MTTA の比較

では、インシデント管理の追跡と改善に関しては、どの測定が優れているのでしょうか?

答えはすべてです。

それらは同じ意味で使用されることがありますが、各指標は異なるインサイトを提供します。これらを組み合わせて使用すると、インシデント管理でチームがどれくらい成功しているか、チームがどこを改善できるかについて、より完全なストーリーを伝えられます。

MTBF、MTTR、MTTA、MTTF を併用することで、インシデント管理を向上させる方法を示すイラスト

平均復旧時間は、システムが元の状態に戻って稼働できるまでの時間を示します。

平均対応時間も参照すると、復旧時間のうちどれくらいがチームに属しているか、どれくらいがアラート システムかを把握できます。

さらに平均修復時間も参照すると、チームが修復と診断に費やす時間が見え始めます。

平均解決時間を組み合わせに追加すると、実際のダウンタイムを超えて課題の修正と解決の全体像が掴めてきます。

平均故障間隔も参照すると、さらに広く把握できて、チームによる将来の課題の防止または削減の成功度が見えてきます。

さらに、平均故障時間も参照して、製品またはシステムのライフサイクル全体を理解できます。

Jira Service Management はレポート機能を提供しているため、チームは KPI を追跡し、インシデント管理業務を監視して最適化できます。

よくある質問

MTBF の適切な数値とは?

MTBF の適切な数値は、扱うシステムの種類によって異なります。SSD などの信頼性の高いコンポーネントでは MTBF が 200 万時間になることがありますが、サーバーの MTBF は約 15,000 時間です。コンベアのモーターなどの物理的な製造コンポーネントでは、MTBF が 4,000 時間であれば信頼性があると見なされます。

MTTR の適切な数値とは?

MTTR (平均修復時間) が短くなるほど修復時間が短縮され、コストのかかるダウンタイムが減ります。製造システムでは、生産を最大化するには MTTR が 5 時間未満であることが理想的です。IT およびセキュリティ チームは通常、MTTR をほぼゼロにすることを目指しているため、1 時間未満であれば優れた数値です。MTTR は故障の重大度によっても異なります。

MTTF の値は大きくすべきまたは小さくすべきか?

修復不可能なシステムでは、MTTF (平均故障時間) は大きくなるようにする必要があります。故障点がそのシステムのライフサイクルの終了となるためです。MTTF では、複数回の故障の間隔の平均時間ではなく、修復不可能なコンポーネントが故障するまでの平均時間を測定するため、MTBF とは異なります。

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