OKR: 目標と主な成果に関する究極のガイド
組織の成功を支援するために前へ進む

OKR テンプレートを使用してゴールを定義し、達成する
明確な目標を設定し、進捗を追跡し、効果的にコラボレーションすることで、説明責任と成功を確保します。
重要ポイント
OKR (目標と主な成果) は、測定可能な目標と成果を中心にチームの足並みを揃えるゴール設定フレームワークです。
OKR は、エンゲージメント、透明性、定期的な進捗レビューを促進し、戦略的整合性の確保をサポートします。
効果的な OKR は簡潔かつ野心的であり、成功を追跡するための明確かつタイムリーな主要成果と組み合わされています。
OKR を実装し、四半期ごとにレビューを行うことで、チームとプロジェクト全体で集中力を高め、説明責任と継続的改善を推進します。
何か達成したいものがあるとき、その欲求は成果を上げたいという気持ちに基づいています。それは幼い頃に備わる、非常にシンプルで基本的な人間らしさであり、次のような文章でも表せられます。
私は X をします。それは、Y によって測れます。
John Doerr 氏は、その著書『Measure what Matters (メジャー ホワット マターズ)』で、目標と主な成果 (OKR) をこのように説明しています。ビジネスの世界という概念はシンプルなものですが、可変部分が多数あることで複雑な場所になっています。それでも基本の原則を守れば大きな成果を得られます。
OKR とは
OKR は目標を定義して結果を追跡するために広く普及した管理戦略であり、測定可能な目標に対する意思統一と関与の度合いを高めます。
この管理戦略は、1970 年代に Intel で導入されたことで人気が高まりました。以来、テクノロジー企業に広く普及し、従業員が企業理念を理解したうえで作業に取り組むために活用されてきました。
研究によると、チームが達成しようとしているゴールと、何よりもタスクの重要性が明確になることで、チーム メンバーの意欲と生産性が高まることが示されています。
従業員は自分の業務が高い重要性を持つものであると感じると、より高い成果を上げます。
– The Significance of Task Significance: Job Performance Effects, Relational Mechanisms, and Boundary Conditions, The Journal of Applied Psychology
OKR は、広く使用されている目標ごとの管理 (MBO) の実践を改良したものです。その違いは、OKR がトップダウンの官僚的なプロセスではなく、より協調的なプロセスであるという点です。
最初に MBO を普及させた Peter Drucker 氏は、マネージャーが組織のゴールを確認したうえで作業者の目標を設定することを提案しました。対照的に、OKR では、大まかな目標の設定と特定の各領域に合わせた調整を、組織内のチームにまかせます。
また、大まかな目標の設定にチームが組織内の他のパートナーと協力しなければならない場合、チーム同士がコラボレーションし、適切に調整できるよう協力して OKR を作成します。
質問が「仕事は忙しかったか?」から「組織が成功するための変化をもたらせたか?」に変わると、発想が変化したことになります。
「目標」や「主要な成果」だけに目を向けるのではなく、「OKR プロセス」を考慮しましょう。運用環境の変化に伴って定期的な見直しや修正が行われない固定的な目標は、すぐに古くなり無意味なものになります。
明確な目標を、具体的で測定可能な小規模な成果やそのための進捗を見直すための定期的なプロセスと組み合わせると、OKR の真のメリットを最大限に生かせます。
OKR の 3 つのタイプとは
OKR の 3 つのタイプは、コミット型 OKR、意欲型 OKR、学習型 OKR です。
コミット型 OKR: 達成が必須である、交渉不可能な目標
意欲型 OKR: 簡単には到達できない、野心的かつ高みを目指すゴール
学習型 OKR: 新しい洞察の獲得に焦点を当てた実験的なゴール
たとえば、コミット型 OKR では特定の日付までに新しい製品機能をローンチといった明確な目標を掲げ、意欲型 OKR では顧客満足度スコアを 2 倍にするといった高い水準を目指します。学習型 OKR は、新市場への参入や革新的なアイデアの検証など、即時の成果よりも発見や学びを重視する場面で大きな価値を発揮します。
KPI と OKR の違い
主要業績指標 (KPI) は、特定のビジネス目標に対する継続的な業績を測定するために使用される指標です。一方、OKR は、野心的な目標と測定可能な成果を組み合わせた目標設定のフレームワークです。
KPI では定常状態の業績を追跡するのに対して、OKR は変化を推進し、設定された期間内で大幅な改善を達成することに焦点を当てます。
たとえば、KPI で月間アクティブ ユーザー数を測定し、OKR で次の四半期にユーザー エンゲージメントを 20% 向上させるというゴールを設定できます。違いを理解することで、チームは KPI を使用して健全性を監視し、OKR を使用して成長や変革を推進できるようになり、戦略における安定性と進捗の両方を確保できます。
OKR を定義する
OKR は、達成したい目標と、その達成度を測定する主要な成果という、2 つの重要な部分で構成されます。OKR コーチであり、作成者でもある Felipe Castro 氏は、OKR の 2 つの構成要素を次のようにまとめています。
目標: 達成したいものを文字にして定性的に表したものです。目標は簡潔で、インスピレーションを与え、魅力的なものにする必要があります。チームをやる気にさせ、挑戦を促すものにします。
主な成果: 目標への進捗を測定する一連の指標です。目標ごとに、2 ~ 5 個の主な成果を設定します。それより多くなると、覚えにくくなります。
この定義には、主要なポイントが 2 つあります。まず、目標を簡潔かつ魅力的であり、チームが簡単に覚えられるようなものにする必要があります。
次に、主要な成果を追跡するために、いくつかの指標を使用します。タイムリーに測定できる指標を採用しましょう。
2 年後にしか結果を確認できないことを、四半期ごとに進捗をレビューするのは不可能です。
目標の例
スティーブン・コヴィーの著書『7 つの習慣』のなかに「終わりを思い描くことから始める」という言葉があります。達成したい目標を明確にするのにこれ以上ぴったりの言葉はありません。
高いレベルの目標の例として次のようなものがあります。
顧客満足度の向上
経常収益の増加
システムパフォーマンスの拡張
サービス提供顧客数の増加
システム内のデータエラーの削減
企業において重要なのは、特定の文脈 (市場原理、顧客の要件、市場勢力図、規制環境など) に関連する目標を特定することです。こうした目標を立てることで、組織内の各チームの活動を明確にできます。
「収益性の向上」という目標はほとんどの企業では問題ありませんが、漠然としすぎていてチームにとってはどのようにそれを達成すればよいのかわかりません。
「次の四半期で目標を達成することで、長期目標の達成にもつながる」という観点から目標を絞り込むと、チームがより小規模なステップに焦点を当てるようになり、定期的なふりかえりとアクティビティの再調整を行いやすくなります。
主な結果の例
「主な成果」とは、一連のアクションを実行した後に得たいと考える成果です。OKR でよく見られる間違いは、「希望する成果」を、目標を達成するために使用するアクションと混同することです。たとえば、次の場合の目標は、システム内のデータ エラー数を削減することですが、指定された主な成果は、新しいベンダー パッケージ リリースのインストールになっています。ただし、追跡したデータ エラーや将来の目標については言及されておらず、最新リリースのインストールによる改善、悪化、効果を把握する方法がありません。
🚫 してはいけないこと:
目標を達成するためのアクションを主要な成果と見なすこと。次に例を示します。
目標: システム内のデータエラー数を削減する
主な成果: ベンダーパッケージのリリース 10.0 のインストール
✅ やるべきこと:
目標: システム内のデータエラー数を削減する
主要な成果: サポート デスクに報告されたデータ品質エラーの数、自動処理できない注文の数、顧客ら報告された注文エラーによって測定
測定可能な結果を特定して、同じ目標を維持しながら、改善が達成されたかどうかを追跡する主要な成果を明確にしましょう。望ましい目標を達成するために、さまざまなアクティビティが連携して行われる場合があります。
目標と主な成果を一致させる
後になってから得られる指標ではなく、目標の先行指標となる主な成果を見つけることが重要です。定期的かつ頻繁に測定でき、全体的な目標につながる成果が必要です。
目的 | 指標 |
|---|---|
顧客満足度 | ネット プロモーター スコア 調査結果 顧客離れ率 導入率 エンゲージメント 市場シェア (競合他社との比較) コンバージョン率 |
経常収益 | 四半期収益 サブスクリプション |
システム パフォーマンス | 同時ユーザー数 顧客数 パフォーマンスに関する苦情の数 監視システムでトリガーされた重大なイベントの数 |
OKR スコアで成功を追跡する
OKR の目標に対して、未達成であるか、達成に近づいたか、達成したかを示す 0 から 1 のスライド スケールを使用します。たとえば、次のように設定します。
0.3: 達成にはほど遠い場合
0.7: 目標を達成できなかったものの、大きな進捗があった場合
1.0: 野心的な目標を達成した場合 😎
主要な成果で 0.7 を獲得すれば、成功であると見なされます。野心的であり、高みを目指す目標を設定しましょう。四半期の終わりに完璧なスコアが得られなかったとしても、失敗したと感じる必要はありません。
成果に対するスコアがいつも 1.0 となる場合は、ターゲットとする主要な成果をより野心的なものに設定しましょう。アトラシアンでは、OKR のスコアを付けて、便利な Confluence OKR テンプレートを使用して組織全体に進捗を伝えています。

OKR とアジャイル開発
アジャイル開発と OKR は非常に相性がよく、アジャイル開発は考え方を変える際のコストを削減できると言われています。
それはなぜですか?
アジャイル計画では、開発の進捗を定期的かつ計画的なリズムで確認し、企業のコンテキストを評価することが求められます。これには、競合他社、顧客の要件、規制要件、市場の状況などが含まれます。
こうした情報に基づいて調整を行う必要があります。目標と主な成果を明確に伝えておけば、透明性を高められます。
四半期ごとのレビューが、「提供すると言ったものを提供できましたか?」から「想定した目標を達成できましたか?」に替わります。これらの 2 つの質問を組み合わせれば、組織は現在の方向性を続行するか変更するかを決定できます。
OKR をビジネス戦略に合わせる
OKR を策定する際は、組織を導く指針を見失わないことが重要となるため、トップレベルの OKR を組織のミッション、ビジョン、「指針」となる価値観と連携させる必要があります。
OKR によって「何を」と「どのように」が明確にするために役立つのに対して、ビジョンは「なぜ」を明確にする必要があります。こうした段階的な図によって、会社のビジョンが年次 OKR と四半期 OKR にどうつながるのかを示しやすくなります。

さらには、全体的な戦略計画の策定プロセスにおける OKR の位置づけも把握できます。目標は、ミッションと会社の価値を支持しながらも、長期目標と短期 (または 1 年) 目標と密接に連携している必要があります。
OKR を導入する
OKR の導入例を 1 つ紹介します。まず、年間を通して組織で達成しようとする 3 つまたは 4 つの目標を特定します。これは通常、CEO レベルで行われます。
次に、組織の各部署で、1 年の 4 つの各四半期で達成する関連目標を特定します。この大きな年次目標とより小さな四半期を組み合わせることにより、組織は特定の分野の目標が組織全体にどのように役立っているかを把握できます。
測定可能な主な成果を特定して、目標への進捗を確認できるようにすることが重要です。年に 1 回しか測定できない主な成果を設定した場合、自身の仕事が目標を達成するのに役立っているかどうかを把握する機会は年に 1 回しかありません。
加速する変化のペースに組織が対応するには、年に 1 回の進捗確認では不十分です。
OKR の策定やスコアリングのプロセスに関する詳細なガイダンスが必要な場合は、こちらの OKR プレイブックをご参照ください。
Jira Align の活用方法
アトラシアンの Jira Align ソリューションを使用すると、ビジネス戦略を技術的な実行に結び付けられます。OKR が実行の成果を追跡するのに対して、Jira Align は、目標、追跡する主要な成果、目標を達成するための作業に関する明確なインサイトを提供します。
Jira Align にネイティブに備わっている OKR 機能を使用すれば、チームの整合性を保ちながら、作業とバリューデリバリーを即座に結び付けられます。
組織戦略への重点的な取り組みと、継続的な調整の推進のための OKR の活用方法についての詳細は、オンデマンドのウェビナーをご覧ください。
この記事の執筆に協力してくれた、Jira Align のアソシエートプロダクトマネージャーである Caz Gottlieb に深く感謝の意を表します。