分散型スクラム: リモート スクラム チームを管理する方法

Chandler Harris Chandler Harris
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要約: 分散型スクラム チームは、部分的または完全にリモートなチームであり、リモート作業にスクラム プラクティスを適応させます。スクラムはリモートの作業者にとってすでに役立つフレームワークを提供しますが、分散チームが成功するには、いくつかのプラクティスを調整し、適切なツールを使用することが重要です。

ビジネスの世界は急速に変化します。時には一夜にして一変することもあります。従業員はかつてないほど全世界に分散してリモート化しており、働く場所と働き方の再考と再構成を余儀なくされています。

企業が再編成され、特にリモートでの新しい作業方法に適応するにつれて、アジャイル プラクティスは今まで以上に重要になっています。適応性、オープン コラボレーション、継続的な学習、自己組織化というアジャイル原則は、分散チームのより効果的な連携に役立ちます。特に、スクラム手法で定義された一連の儀式と役割は、あらゆる種類のリモート チーム、特にソフトウェア チームを組織化して管理するためのフレームワークとして役立ちます。

Gartner 社* によると、「2022 年までに、アジャイル開発チームの 90% が事業継続計画の一部にリモート ワークを組み込むようになり、2020 年の 30% 近くから増加します」

分散型スクラム チームとは

分散型スクラム チームとは、そのものずばりで、完全にまたは部分的にリモートなスクラム チームです。分散型スクラム チームがうまく機能するには、スクラムを採用するための新しいアプローチを実装する必要があります。その場限りのコラボレーションと非公式なコミュニケーションには制約があるため、リモート チームはスクラムの儀式についてより規律を守り、絆づくりとコラボレーションのための新たな機会を作る必要があります。

幸いにも、スクラムで定義される儀式、ツール、役割の多くは、スプリントセレモニー、デイリー スクラム (別名、スタンドアップ)、ふりかえりを含めてリモート ワーク環境に適応できます。

標準的なアジャイル チームは「ピザ 2 枚」ルールに従うことをお勧めします。チームの人数はピザ 2 枚で足りる程度でよいという意味で、つまり、チームの人数は 7 - 10 人程度にすべきです。しかし、リモートで作業する場合にはそれより小さなチームの方が良い場合が多く、特に 5 - 6 人のビデオ会議は 10 人で行う会議よりも管理がはるかに簡単です。従来のスクラムの役割は、分散型チームでも同様に重要ですが、リモートでの作業に存在する独自の課題に合わせて調整する必要があります。

利点

  • チームのスキル セットを増やすことができる利用可能なより大きい人材プール
  • 24 時間稼働が可能な世界にまたがるチーム

今日、優秀なチームの一例として、グローバルなチーム メンバーを供給する大きなプールからメンバーを集める自己組織化型で部門横断型のアジャイル チームが挙げられます。リモートの作業者を擁する企業は、より大きい人材プールにアクセスできます。

リモートの作業者が少なくとも数名いるチームを持つ企業が増えているため、スクラムは効果的に共同でコラボレーションを行うフレームワークを提供します。さらに、スクラムに組み込まれた適応性が、変化する状況やユーザー要件に合わせることができるようチームを支援し、リモート チームのアジリティ、継続的な学習と改善に役立ちます。

Gartner 社* によると、「推奨されるアジャイル技術プラクティスに厳密に従うリモート チームは、同じオフィスにいてもそうしないチームよりも優れたパフォーマンスを生む可能性があります」

課題

アジャイル開発では当初、物理的に同じオフィスにいるチームを想定していました。2001 年に書かれたアジャイル マニフェストには、「開発チームとその内部で情報を伝達するには、直接向き合って話すのが最も効率的で効果的な方法である。」と述べられています。しかし、2001 年以降、多くの変化が起こりました。Zoom、Slack、JiraConfluenceTrello などのソフトウェアは、リモート チームのコラボレーション方法を改善しました。Zoom は、個人やチームのリモート会議を促進するのに非常に役立ち、リモートの作業者へのアジャイルの拡大に貢献しました。

世の中が要求することも今や違うものになっています。世界中に人材が分散した状況では、全員が常に同じオフィスにいることができると信じるのは、ほぼ現実離れした考え方となりました。また、多くの場合、リモート チームは生産性がそれほど高くないと誤解されています。しかし、リモート チームは、物理的な職場よりも気が散ることが少なく、多くの場合、より生産性が高いことが多数の研究で明らかになっています。

分散型スクラム チームの最大の課題はコミュニケーションです。廊下での打ち解けた雑談や、その場での対面ミーティングがないため、リモート チームはより多くのコミュニケーションを必要とし、時には過剰なコミュニケーションも必要です。ビデオ会議を行う場合、特定のタイム ゾーンに合わせて調整する必要があります。

リモートの作業者は、孤立感を抱き、チームとの結びつきが弱く、職場の同僚との社会的交流がない場合もあります。また、在宅作業者のチームでは作業において仲間意識を育むことはさらに難しい可能性があります。Atlassian では、リモート チーム ミーティングで作業だけでなく、個人的なストーリーを共有し、つながるための時間を作っています。バーチャル ミーティング中にゲームをすることもあり、楽しみながらお互いを知ることができます。

最後に、リモート チームの情報共有はより困難であるため、特に、チーム メンバーが異なるタイム ゾーンにいる場合、プロジェクトに関する知識が分散してしまう可能性があります。プロダクト バックログが頻繁に変更されたり、明確に定義されていない場合、プロジェクトの調整は困難となったり、時間がかかる場合があります。

適切に機能するリモート スクラム チームを構築する方法

リモート スクラム チームは、明確なコミュニケーション、透明性、および継続的な改善への取り組みといったコア スクラム テナントに従う必要があります。リモート チームが成功するかどうかは、相互の信頼、コミュニケーション、コラボレーション次第なのです。

分散型スクラム チームは、以下を含む充実したコミュニケーション プランの恩恵を受けることができます。

  • リモート ワークの合意
  • 他のチーム メンバーに非公式な質問を行うために連絡を取る方法
  • ミーティングをどのように構成するかについて合意を得る
  • チーム メンバーが自分の手が空いていると伝える方法
  • どのコラボレーション ツールを使用するか

コラボレーション ツール

どのような形式のリモート ワークにも効果的なコラボレーション ツールは必要不可欠です。アジャイル チームは、アジャイル計画ツールを使用して、ストーリーや要件を収集し、課題を報告および管理し、進捗と品質を追跡します。

分散型チームは、プロジェクトのステップとフローを可視化する仮想ホワイトボード ツールを使用する必要があります。Atlassian では、Jira や Confluence を含む自社ツールを使用しています。どれを使用するにしても、このツールは以下の要素を備えていなければなりません。

  • すべてのチーム メンバーがアクセス可能
  • チーム メンバーへのコラボレーション、共有、通知が可能
  • 関連性の高い魅力的な情報の集まり

また、Zoom ビデオ会議と Slack をその場でのコミュニケーションに使用しています。Jira は課題の追跡に、Confluence はチーム コラボレーションに使用され、Trello はリストを作成し、進捗を追跡するために使用されます。

その場でのチャット

コーヒーを飲みながらの短いおしゃべりはリモートの作業では存在しないので、そのような打ち解けたコミュニケーション手段が存在できるようにすることは重要です。Slack を使用する場合は、異なる意図を持つ特定のチャンネルを作成できます。スクラム マスターは、スクラム チームの各部分にオープンなコミュニケーション手段を維持するだけでなく、チーム全体とのコミュニケーションを促進する必要があります。

また、リモート チームは次の方法によって統一された開発文化を構築することも重要です。

  • すべての場所に意思決定を過剰なほど伝える
  • 開発環境の設定における摩擦を最小限に抑える
  • 完了の定義を明確にする
  • 効果的なバグ レポートを作成するためのガイドラインを策定する

デイリー スクラム ミーティング

デイリー スクラムはスクラムでは必須ですが、分散型スクラム チームにとってはさらに重要です。これらの短いデイリーのチーム ミーティングにより、分散型チームは、集中力、コラボレーション、コミュニケーション、問題解決に役立つ短時間のフォーラムを実施できます。

チームが異なるタイム ゾーンや地域に分散している場合は、定期的なビデオ会議をスケジュールすることが重要です。また、チーム メンバーが Slack を使ってチェックインしたり、作業ボードにコメントしたりして更新情報を共有できる非同期のスタンドアップも開催できます。これにより分散型チームは、集中力、コラボレーション、コミュニケーション、問題解決に役立つ短時間のフォーラムを実施できます。

Atlassian では、スタンドアップの構造を作るために 3 つの簡単な質問をします。

  • 昨日何に取り組んだか?
  • 今日は何に取り組んでいるか?
  • 障害となっている課題は何か?

プロダクト バックログ

重要なのは、スプリント バックログの特徴が明確に文書化され、「準備完了の定義」が合意されていることです。プロダクト バックログ項目があいまいで不明瞭な場合、チームは勢いを失い、解決まで時間がかかる可能性があります。

自己組織化

アジャイルは自立と組織化を促しますが、リモートのチーム メンバーが自らの作業に責任を持ち、それをチーム全体に拡大することは特に重要です。チーム メンバーは、ビジネス目標の達成とその達成にどのように貢献しているかについて責任を持つことができます。Confluence ページに期待を書き込んで可視化し、各メンバーに責任を持たせる方法を同意できます。

すべてのチームが分散

異なる場所に複数のオフィスを持つグローバル組織では、ほとんどのチームが分散しています。1 名だけがリモートのチーム メンバーであっても、チームはリモート原則を採用して、拠点間で作業を共有し、効果的なコミュニケーションを行い、組織全体で適切に機能する文化を維持する必要があります。

分散型チームや職場の拡大に伴い、リモートでの作業方法、プロセス、ツール、および拡大した働き方を明確かつ簡潔にすることが重要です。これは、スクラム、SAFeLeSS、あるいはビジネスにとって役立つその他の手法など、アジャイル手法を採用することで実現できる可能性があります。

Atlassian は、リモート チームの計画、接続、コラボレーション、共同作業の効率化に役立つツールを提供します。Atlassian のエンタープライズ アジャイル計画プラットフォームである Jira Align は、可視性、戦略的整合性、適応性の向上に役に立ちます。リモート チームの場合、Jira はすべてのチーム メンバーに可視性を提供することで、プロジェクトの計画、管理、チケット追跡を支援します。Trello は、チームがスプリントを構築し、プロジェクトの状態の可視性を提供し、チーム メンバーを割り当て、プロジェクトを前進させる際に役立ちます。スクラム チームは、要件を構築するために Confluence を活用することもできます。

*『リモート アジャイル チームと DevOps チームで生産性とコラボレーションを維持するための 3 つのステップ』Gartner 社: Manjunath Bhat、Mike West、2020 年 5 月 6 日

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