ガントチャートとは?

ガントチャートとは何か、およびそれがプロジェクト管理にどう役立つかを学習します。

Marcin Gebicz Marcin Gebicz
トピック一覧

ガントチャートは横向きの、タイムライン型の棒グラフで、横棒がプロジェクトプランの時間を表しています。1910 年ごろ、Henry Gantt によって発明され、20 世紀を通じて主にプロジェクトのスケジュール作成に使われてきました。チャートの左側にリストされた各タスクには、それに対応する棒がタイムライン上にあり、これらの棒でプロジェクトのワークフローを視覚化します。タスクの開始日と終了日、マイルストーン、タスク間の依存関係、担当者がガントチャートで使われる定番のコンポーネントです。最新のソフトウェアでも元のコンセプトを引き継いでおり、ガントチャートソフトウェアには、折り畳み可能なタスク構造、クリティカルパス、進捗バー、リソース管理パネルなどがあります。

ガントチャートの使用目的とは?

ガントチャートは、管理できるサイズの作業にプロジェクトを分割して整理し、タスク間の依存関係を可視化するためにプロジェクトマネージャーとプロダクトマネージャーが使用するものです。

包括的なプロジェクトの構築と管理

プロジェクトマネージャーはガントチャートを使ってプロジェクトの構成要素を視覚化し、この 1 つの巨大なプロジェクトを、管理できるくらいの小さなタスクに分割します。分割された小さなタスクは、タスク間の依存関係と担当者、マイルストーンとともにガントチャートのタイムラインに沿ってスケジュールされます。

プロジェクトの整理

大規模で体系化された、詳細なプロジェクトの実行段階では、プロセスと進捗の可視化にガントチャートが役立ちます。ガントチャートを使えば同じ目標に向かってチームが一丸となって、1 つのタイムラインに沿って作業を進めることができます。

全体の流れとタスク間の依存関係の特定

ガントチャートはある小さなプロジェクトの流れをつかむために使用できます。ほとんどのガントチャートソフトウェアではタスク間の依存関係が色付きの矢印で視覚化されています。この仕組みによって、特定のタスクが完了してからでないと新しいタスクを開始できないようにしています。あるタスクに遅れが出た場合、後続のタスクのスケジュールを自動的に再設定してくれるガントチャートソフトウェアもあります。こちらの 3 番目のユースケースでは複数のチームを抱える環境に対応しています。

ガントチャートを使うメリット

ガントチャートは、複雑なプロジェクトをシンプルにするときに威力を発揮します。ガントチャートでは大量のデータがとても分かりやすい形で視覚化されてまとめられます。ステークホルダーが複数いて、チームの規模が大きいまたはチームが多数存在する場合、あるいはスコープが頻繁に変わる場合でも、棒グラフを使ってタスクを管理できます。他にも、すべてのマイルストーンと期限に注目しながらプロジェクト全体を俯瞰して管理できるというメリットがあります。ガントチャートは問題を早期発見するツールとして最適です。

ガントチャートの使い方

ウォーターフォール型とハイブリッド型のプロジェクトマネージャーが使うガントチャートのワークフローを簡単に見ていきましょう。

  • プロジェクトのスケジュールを決める: プロジェクトを管理可能な単位に分割します。成果となるエピック、ストーリー、タスク、サブタスクのスケジュールを時系列で (開始日と終了日を設定して) 整理します。
  • 役割、責任範囲、リソースを決める: 作業量に対して十分なリソースを揃え、リソース管理ペインを使ってリソースの過不足がないようにします。
  • プロジェクトの進捗を管理する: 進捗バーを使ってサブタスクからエピックレベルの進捗を管理します。
  • マイルストーンを特定する: マイルストーンとは、達成すべきタスクをいつまでに完了させるかを設定するものです。マイルストーンの設定は必須ではありませんが、あった方がよいでしょう。
  • 問題を特定して報告する: ガントチャートを使って実際にプロジェクトを脅かすような問題を特定するとともに、クリティカルパス機能でプロジェクト完了日に影響しそうなタスクを特定します。

ガントチャートのサンプル

ガントチャートはさまざまな業界で重要なプロジェクト管理ツールの地位を守り続けています。プロジェクトマネジメント協会によると、2020 年末までに完全にアジャイルに移行するのは組織全体の 11% に過ぎないとのことです。つまり、残り 89% の組織はアジャイル型だけでなく、ウォーターフォール型のプロジェクト管理手法も採用するのです (通常は経営上層部で)。これはハイブリッドアプローチと呼ばれています。プロジェクト管理と聞いて「日付と期限」を思い浮かべてしまったなら、タイムライン型のガントチャートが必要な 89% の側にいるということになります。

プロジェクト管理ツール (または PPM ツール) に Jira を採用している人が使っている、明確に異なる特徴を持つ 2 つのガントチャートを見てみましょう。以下のスクリーンショットは BigPicture というツールのものです。

特定のプロジェクト専用のチャート

特定のプロジェクト専用ガントチャートのスクリーンショット|アトラシアンアジャイルコーチ

特定のプロジェクト専用のガントチャートでは、各サブタスクで時間のトラッキングと進捗バーを使うとともに、タスク間の依存関係に矢印を採用することでプランが詳細になっています。プロジェクトレベルのガントチャートはチームレベルまたは部門内でよく使用されます。このタイプのガントチャートではマイルストーン、クリティカルパス、ベースラインが頻繁に使用されます。基本となる棒グラフにこうした要素を付け加えることで担当のチームや部門の士気を高めて、締め切りまでにプロダクトや重要なリリースを届けられるようにしています。タスクごとに分かれた棒グラフを折り畳むことで、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの重要なポイントを俯瞰的に見ることができます。

ハイレベルの組織チャート

ポートフォリオのプロジェクトを表示した大局的な組織チャートのスクリーンショット|アトラシアンアジャイルコーチ

ハイレベルの組織チャートを使うと、プロジェクトのポートフォリオ全体を把握できます。組織チャートのグラフはタスクではなく、ポートフォリオ内のプロジェクトを表しています。このチャートでは各プロジェクトの「進捗率」が重要な指標になります。ステータス (新規、進行中、完了) とベースラインを使って遅延を表すこともできます。最高戦略責任者がこのタイプのチャートを使って取締役会や CEO、社長にプレゼンテーションを行うこともあります。

結論

管理職として上級であるほど、実際に動いているガントチャートを見る機会も多くなります。ただし、アジャイルロードマップやボードを誇らしげに使っているチームの多くは、タイムラインにイテレーションを重ねて簡略化したガントチャートを使っています。一方で、Jira 用の高機能なガントチャートアプリのなかにはタイムラインの上部にスプリントやイテレーションを表示できるものもあります。どちらのツールも同じコンセプトを採用していますが、ほとんどの場合、Jira 用のガントチャートアプリのほうが機能が充実しています。

ガントチャートは汎用的なツールです。最新のガントチャートソフトウェアはアジャイルやウォーターフォールだけでなく、ハイブリッド型にも使えます。経営陣や PMO、チームでは、ガントチャートアプリと Jira ですべての作業を視覚化して管理できます。SAFe® のガイドラインによると、こうしたツールは拡張性があるだけでなく、ポートフォリオや大規模なソリューション、プログラム、チームに適用することもできます。

ガントチャートアプリは Marketplace の大規模アジャイルコレクションから入手できます。