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コンテキスト調査


顧客へのインタビューや観察を行い、顧客が製品やサービスをどう利用しているかと、その理由を探ります。

このプレイの目的

顧客のニーズと、製品を使用している状況を理解します。

価値と指標 または顧客中心 について、ヘルス モニターで改善に取り組んでいる場合、このプレイを実行すると役立つでしょう。

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なぜこれが必要なのか

失敗したプロジェクトの話は珍しくありませんが、中には貴重な示唆が含まれていることがあります。製品が失敗するのは往々にして、単純にその製品がターゲット顧客の求めるものではなく、日常的な使用の要求に耐えられないからです。製品やサービスで、同じ過ちを繰り返したくはないものです。

インタビューは、顧客から具体的なフィードバックを得るために最適な方法です。しかし、インタビューはある種、隔絶されたところで行われます。顧客は日常的に使用を迫られる中で、製品やサービスについてどう感じているのでしょうか。顧客は本当にヘッダーナビゲーションを気に入っているでしょうか。サービスリクエストのプロセスは、わかりやすいでしょうか。

このような状況に応じた情報を入手するには、顧客と同席して、その行動を観察する必要があります。普段の環境で観察すると、顧客の立場から、問題点や長所、不便を感じている点などを、より深く理解できるようになります。

新しいことを構想しているときや、既存のものを改善しようとしているときに、コンテキスト調査プレイを実施します。顧客と数時間過ごすことは大きな投資ですが、その価値はあります。また、製品が失敗するよりもコストはかかりません。

誰に参加してもらうべきか

2 ~ 4 人のチームメンバー。できれば、製品の製造および設計担当者や提供するサービスの運営担当者。

コンテキスト調査では、製品やサービスを使用しているお客様に対してインタビューおよび観察を行います。
ユーザーのチーム
スタッフ

2 ~ 4 人

鉛筆
準備時間

60 分

時計
所要時間

180 分

難易度: 中
難易度

プレイの実施

コンテキスト調査のために連携するお客様は、通常、担当者を通じて見つかります。まずは、社内で尋ねてみましょう。

準備物

ホワイトボード

マーカー

付箋紙

タイマー

準備

顧客を見つける

ものごとには順序があります。まず、顧客企業の担当者に連絡を取り、インタビューに協力していただけるかどうかを尋ねます。弊社で使用しているテンプレートは次のとおりです。ご自由にお使いください (斜体を解除して太字のテキストを置き換えることを忘れないでください)。

氏名様 –

自分の名前と申します。社名役職を務めています。現在弊社では、製品名がどのように使用されているかの調査を行っており、ぜひお客様のチームにお話を伺いたく、ご連絡を差し上げました。インタビューにご協力いただいた方には、参加特典品/T シャツを進呈いたします。

お客様のチームでは、製品をご利用いただいていますか?

せひ、ご不満な点、役立っているフィーチャーなどをお聞かせください。いただいたご意見は、今後お客様のようなチームに合うように、製品の設計を改善するために役立てたいと考えています。

お客様のチームが製品を利用されていない場合、弊社の製品を利用している同僚の方やご友人にこのメールを転送していただけますでしょうか。

お願いしたい内容

お客様のチームの仕事場を訪問させていただき、日々の業務について理解を深め、製品の使い方、お客様のワークフローへの適合度などを確認いたします。通常、お客様のチームの職場に約 2 時間滞在します。お客様の職場を拝見してこの時間にターゲット オーディエンスと会話し、インタビューと観察セッションを実施します。

目的

ご協力いただいた内容は、製品に対する変更、修正、追加の判断材料として役立てさせていただきます。また、参加者全員に感謝の印としての粗品/ギフト カードを進呈いたします。

ご興味があればご返信ください

ご協力いただける場合は、本メールにご返信ください。直接やり取りしてお客様の疑問を解決しながら、スケジュールを調整させていただきます。

ご連絡をお待ちしております。

あなたの氏名

あなたの役職

コンテキスト調査のアジェンダの作成

顧客の担当者に、顧客のチームのメンバーと順番に面談する、会議室に同席するなど、実現可能なことを質問します。必ず、仕事中の顧客をシャドウイングする時間を含めて、普段の環境で製品が使用されている状況を確認できるようにしてください。訪問時のスケジュールは次のように決めます。

  • オフィスツアー (10 ~ 20 分)
  • 担当者のチームにグループインタビューを実施する (~ 30 分)
  • スタンドアップミーティングやその他の会議に参加する (所要時間を問わず)
  • 個人のシャドウイングとインタビュー (1 ~ 2 時間)
  • あなたのチームの参加者が、後で (同日中に) デブリーフィングセッションを行う (30 分)
お問い合わせチームの準備

サポート、製品管理、開発、設計、その他のチームからメンバーを募ることを検討します。幅広くメンバーを集めてください。グループ インタビューに専任の書記が 1 人、個別インタビューにインタビュアーと書記のペアが必要です。カメラ担当者も必要です。

調査チームが編成できたら、訪問前の準備セッションを開催します。この会議では、調査内容への同意を得、スケジュールの概要を伝え、実施にあたってのルールを説明します。

インタビューのスクリプトを作成する

単独または調査チームで協力してスクリプトを作成します。知りたい情報と、その質問方法を決めます。一般には理解できない専門用語は絶対に使わないでください。協力的な同僚でスクリプトをテストして、意味がわかること、質問が重複していないこと、内容を詰め込みすぎていないことを確認してください。

スクリプトには、グループインタビューと個別インタビューの両方の質問を含めてください。

お礼のギフトを用意する

キーチェーン、マグカップ、T シャツなど、すぐに用意できるものを必要な数だけ集めます。このギフトはコンテキスト調査の訪問の最後に渡すか、または後で郵送します。

チェックマーク
ヒント

顧客の担当者に写真撮影の許可を求めます。写真撮影には多大なメリットがありますが、会社によっては許可されない場合があります。

コンテンツ検索
サンプル

Atlassian チームがコンテキスト調査の実施にあたって従う行動基準について紹介します。

訪問時

内なるフォトジャーナリストにチャンネルを合わせて、特に興味深い写真について記事を書きます (組織が承認している場合)。スマートフォンを使って実施することもできますが、あくまでインタビューの補助的な位置付けです。テキストメッセージや #instagram でお茶を濁すためではありません。

オフィスツアー (20 ~ 30 分)

グループインタビューの内容と個別インタビューの内容の両方を確認します。たとえば、インタビュー対象者の多くは複数のモニターを使用していますか? チームで固まって作業していますか? オープンオフィスとキュービクルのどちらですか?ヘッドフォンを付けて作業していますか?デスクの上にはどのようなものを置いていますか? 会議室はどのようにセットアップされていますか?

訪問した会社の担当者 1 人または 2 人に案内してもらえば十分です。許可が得られたら、写真を撮って後からチームで共有します

グループインタビュー (30 分)

情報収集に加えて、グループインタビューを実施すると、訪問中にやり取りする顧客と信頼関係を確立するために役立ちます。これから何を行う予定か、どのようなやり取りを行うか、何を顧客に期待しているかを説明します。仕事の様子を観察されることは普段あまりないため、このグループインタビューを最初のアイスブレイクとしてもよいでしょう。

個人の観察とインタビュー (30 ~ 60 分)

調査チームを、顧客企業のスタッフごとに 1 ~ 2 人ずつに分けます。2 人で実施する場合は、メモを取る役とインタビューの進行役を決めます。1 人で実施し、自分でメモを取ってもかまいません。どちらを選ぶかは、人数と経験次第です。インタビューが苦手でオブザーバーとして参加したいメンバーの場合は、メモを取る役を務めてもらいます (同様に、インタビューを受ける人が録画や録音が苦手であれば、無理に行う必要はありません)。

観察を始めるにあたって、まずはアイスブレイクとして気軽な話題を取り上げます。インタビューの相手に、使用しているツールや 1 日の流れなど、普段行っているワークフローを説明してもらうのもよいでしょう。続いて、個人用の質問に沿って進めます。

質問の後、インタビュアーがそこに存在しないかのように、仕事をしてもらいます。仕事の習熟度について評価するためではないことを強調してください。目的は、ツールの使い方と全体的な仕事の状況を確認することです。

ここではメモを取り、最後に質問の時間を残しておきます。「Y のときに、X を行いましたよね。この点について説明していただけますか?」(例: 「右側の画面でメールを開いたままにしていますね。この点について説明していただけますか?」)

虫眼鏡
サンプル

弊社が一般にグループインタビューに使用しているフォーマットをご紹介します。

訪問後

訪問が終わったら、その日のうちに、顧客のオフィス以外の場所で以下を実施します。

調査チームでデブリーフィングを行う (30 ~ 60 分)

30 分以上の時間を取って観察した内容を調べ、傾向を探ります。チームの各メンバーが、個人インタビューで気付いた興味深いことを 3 つ以上報告します。グループ インタビューから、テーマと結論を導き出します。

ギフトをお忘れなく

訪問時にお礼のギフトを持参していなかった場合は、後で必ず送付します。手書きのメッセージを添えれば、さらに効果的です。協力にとても感謝していること、提供してもらった情報はすべて製品の改善に役立てることを伝えます。

成果の確認

チームでヘルスモニターセッションをすべて通しで、またはチェックポイントを実施して、改善しているかどうかを確認してみましょう。

その他のパターン

サービスチーム

新しいサービスをリリースするプロジェクトや既存のサービスを改善するプロジェクトの開始時に、このプレイを実行します。

フォローアップ

おつかれさまでした。かなりの労力を費やしたでしょう。訪問の成果は棚晒しにせず、必ず活用しましょう。チームがとったメモを Confluence ページにまとめて、プロジェクトの他のメンバーと共有します (朗読する必要はありませんが、他のメンバーが確実に理解できるようにしてください)。

今回得られた有益な情報はすべてエクスペリエンス キャンバスで活用し、今後のアクションにつながるインサイトに昇華させることをお勧めします。また、プロジェクト ポスターがある場合は必ず、必要に応じて更新します。できれば、訪問中に仮説を検証して可能な解決策を検討し、その内容を記録します。

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