スタッフ
4 ~ 10 人
準備時間
45 ~ 60 分
所要時間
60 分
難易度
中
プレイの実施
このプレイは、かなりの量のカスタマー コミュニケーションが行われたインシデントが 1 回以上発生した場合に実施します。次のインシデントの後にもう一度実施すると、どの程度改善したかがわかります。
準備物
ホワイトボードまたは厚手の用紙
マーカー
付箋紙
準備
最近のインシデントについて説明する (20 分)
最近のインシデント (2 時間以上続いたインシデント、お客様にとって苦痛だったインシデント、少なくとも何回かカスタマーコミュニケーションを行ったインシデント) を選択します。
インシデントに関する以下の質問に回答します。
- インシデントが始まったのは何時ですか? (監視/アラートツールをもう一度参照する必要があるかもしれません)
- インシデントが終了したのは何時ですか?
- 今回のインシデントにおける調査ステージの期間はどれくらいでしたか?
- このインシデントのエスカレーション/意思決定/変更ステージの期間はどれくらいでしたか?
- お客様が製品に問題があることがわかった原因は何ですか?(例: ログインしようとしたときに「問題が発生しました」と表示されて、サポート ポータルにリダイレクトされた)。そのスクリーンショットがある場合は、プレイ中に表示できるようにパソコンに保存するか印刷します。
- インシデントの発生中または発生後、どのようなコミュニケーションが行われましたか?
- コミュニケーションに使用された媒体は何ですか? (ソーシャルメディアチャネル、サービスデスク、ステータスページ、E メール、伝書バトなどが考えられます)
- それぞれのコミュニケーション担当者は誰ですか?
- 各コミュニケーションは何時に行われましたか?
タイムラインを作成する (10 分)
セッションの会場に 5 ~ 10 分早く到着します (この時間を見込んで部屋を予約してください)。ホワイトボードまたは厚手の用紙を使用して、インシデントの開始時刻、インシデントの終了時刻 (解決した時刻) を示したインシデント タイムラインを描きます。シンプルに作るか手をかけるかはあなた次第です。
初回アラート ------------------------------------------------------------------- 解決
上で回答した質問をもう一度参照し、付箋紙を使って、インシデント中にカスタマーコミュニケーションを行った時刻と使ったチャネルをタイムラインに記入します。
チャネルが複数回使用された場合、そこからの分岐を描き、チャネルが使用された各時刻をドットで示します。
サンプル
インシデント対応コミュニケーションのタイムラインはこのようになります。
ヒント
このセッション後、できる限り多くの仲間、同僚、友人に学んだことを共有します。「学習内容」をできる限り多くの仲間、同僚、友人に伝えます。彼らにも、何を学んだか尋ねましょう。学びを別の人へとつなげることができます。
ステップ 1
準備する (10 分)
焦点を当てることにしたインシデントについて説明することからセッションを開始します。あなたが作成したタイムラインを示し、その内容と参加者がインシデントから思い出すことに基づいて参加者にタイムラインのウォークスルーを実施してもらいます。省略されたチャネルやコミュニケーションがあれば記入します。
参加者がフラストレーション、混乱、意見の不一致などに関してオープンに発言できる安全な場であることを強調します。
ステップ 2
ギャップに留意する (10 分)
コミュニケーションのタイムラインの間隔をメモします。
- インシデントの開始/初回アラートから最初のアップデートまでの時間:x 分/時間
- 最初のアップデートから 2 回目のアップデートまでの時間:x 分/時間
- 2 回目のアップデートから 3 回目のアップデートまでの時間:x 分/時間
- 3 回目のアップデート (またはインシデントが解決する前のアップデート) からインシデントが解決したアップデートまでの時間:x 分/時間
マーカーを使って領域を丸で囲み、最大のギャップを強調します。
ヒント
早い段階 (お客様に影響を及ぼす問題が見つかり次第) で頻繁 (解決するまで 20 ~ 30 分ごとに何らかのアップデートを提供) にコミュニケーションを取ることが重要です。それ以上の間隔は、この演習でギャップと見なすことができます。
ステップ 3
コミュニケーションの評価 (15 分)
付箋紙を使って、インシデント発生中のカスタマーコミュニケーションに関連する問題となるギャップ、混乱、類似の問題を参加者に書いてもらいます。作業が進まなくなったら、以下の質問をします。
- エラーページが表示されたお客様にどのような指示をしましたか?それは、製品/システムにエラーが発生した場合の通常のお客様向けのフローですか?
- 顧客として同様の課題が発生した場合、どのように感じたでしょうか?
- 早い段階から頻繁にお客様とコミュニケーションを取りましたか? (ステップ 2 のギャップはこれに合致する必要があります) また、そうしたのはなぜですか?
- お客様とコミュニケーションを取る担当者をどのように決めましたか?
- 適切なお客様とコミュニケーションを取りましたか?適切なお客様をどのようにして知りましたか?
- 使用した媒体/チャネルはお客様が簡単にアクセス/確認できるものでしたか?お客様はその場所をどのようにして知りましたか?
- 私たちからコミュニケーションを取ったことで、お客様がサポートチームに連絡する必要性が減りましたか?
- インシデントの発生中/発生後に私たちから行ったコミュニケーションだけで、お客様はインシデントについて何を知ることができますか?
ステップ 4
根本原因分析 (15 分)
各参加者に前に出てもらい、「課題」を記入した付箋紙をタイムラインの横に貼ってもらいます。記入した内容について簡単に説明してもらい、その課題がなぜ発生したと思うかをグループで話し合ってもらいます。つまり、インシデントコミュニケーションプロセスに関する課題の根本原因が何だったのかを議論してもらいます。
例:
- 課題:インシデントの発生中、4 時間以上にわたってお客様に最新情報を伝えられなかった。
- 根本原因:その 4 時間の間に開発チームから最新情報が提供されなかったため、お客様に何を伝えるべきかわからなかった。
ヒント
リスト アップした課題の根本原因を特定することが難しい場合は、「5 つの Why」プレイをご参照ください。
ステップ 4
計画を立てる (10 分)
グループとして、優先度の高い課題を 2 ~ 3 個選択し、実施した根本原因分析に基づいてそれらに対処します。アクションプラン (オーナーと期限を含む) を作成します。
以下に例を示します。
ギャップの根本原因 | ギャップを埋めるための推奨事項 |
---|---|
何が問題なのかがまだわかっていなかったため、お客様に有効な指示を伝えられなかった。 | 「中断が発生し、誠に申し訳ございません。問題の調査を至急行います」、「課題 x の調査を引き続き行っています。30 分後に再度最新情報をお伝えします」のような漠然とした情報でも、何も連絡がないよりははるかにましです。 |
お客様に情報を伝える権限を誰も持っていなかった。 | インシデントコミュニケーションの役割を明確に定義することで、次にインシデントが発生したときの責任がはっきりします。 |
何を言うべきか、またはどう言えばいいのかわからなかった。 | 一般的なインシデントのテンプレートを作成します。または、インシデントが発生して混乱しているときにチームが簡単に参照できる、インシデントの最新情報に関するトーン/スタイルガイドを作成します。 |
一貫性のあるインシデントコミュニケーション計画にチームとして合意が得られていなかった。 | この便利なテンプレートを使用して、インシデントコミュニケーション計画を作成します。 |
インシデント解決担当者用のものと同じような、インシデントコミュニケーション担当者用の一連のコマンドがない。 | この便利なテンプレートを使用して、インシデントコミュニケーションの役割、責任、エスカレーションを決定します。 |
不適切なパターン
プレイを終了させるためだけのアクション アイテムを書かないでください。チームで取り組むことに関心がある計画のみを文書化します。
成果の確認
チームでヘルスモニターセッションをすべて通しで、またはチェックポイントを実施して、改善しているかどうかを確認してみましょう。
テンプレート
フォローアップ
全員がインシデントコミュニケーションプロセスに基づいて足並みを揃えられるよう、アクションアイテムをチーム/組織と共有します。
次のインシデントが発生した後、このプレイを再度実施して、新しいコミュニケーションプロセスが実際にどのように行われたか確認します。コミュニケーション計画が可能な限り最も円滑に進むまで、策を練って改善し続けていくという考え方です。
プレイブックがもっと必要ですか?
下のボックスにメールアドレスを入力すると新しいヘルスモニターやプレイが追加された時に通知が送られます。
フィードバックがありますか?
アトラシアンコミュニティサイトで質問やコメントをしてください。