Git Bash
Unix 形式のコマンドライン環境で実行できるコマンドラインユーティリティプログラムの集まりというのが Git の基本コンセプトです。Linux や macOS などの最新の OS には、Unix コマンドラインターミナルが組み込まれています。これによって、Git を操作する際に Linux と macOS を補完的な OS として使用することができます。一方、Microsoft Windows では、Unix とは異なるターミナル環境である Windows コマンドプロンプトを使います。
Windows 環境では、通常 Git はより高いレベルの GUI アプリケーションに組み込まれています。Git 用の GUI では基盤となるバージョン管理システムのコア部分が抽象化されて隠されています。これによって Git 初心者でもすぐにプロジェクトに貢献できるようになります。チームメンバーの増加とともにプロジェクトのコラボレーション要件が増えてきたら、手を加えていない Git 手法が実際にうまくいくのか見極めておくことが重要になります。このときにコマンドラインツールの GUI 版の使用をやめるのが有益である場合があります。Git Bash ではターミナル形式で Git を操作することができます。
Git Bash とは何か?
Git Bash は Microsoft Windows 環境用のアプリケーションで、Git コマンドラインエクスペリエンスにエミュレーションレイヤーを提供します。Bash は Bourne Again Shell の略です。シェルとは、記述されたコマンドを通じた OS とのやり取りに使用されるターミナルアプリケーションです。Bash は Linux と macOS のデフォルトのシェルとして広く知られています。Git Bash は、Bash、一般的な Bash ユーティリティの一部、Git を Windows OS にインストールするパッケージです。
Git Bash のインストール方法
Git Bash は Git For Windows パッケージに含まれています。Git For Windows は他の Windows アプリケーションと同じようにダウンロードしてインストールすることができます。パッケージをダウンロードしたら .exe
ファイルを見つけて開き、Git Bash を実行します。
Git Bash の使い方
Git Bash は標準的な Bash と同じ方法で操作できます。Bash の基本的な使い方を見ておくと良いでしょう。このドキュメントでは Git を中心に取り上げているため、Bash の高度な使い方は紹介していません。
フォルダーの移動方法
Bash コマンド pwd
を使って「現在作業中のディレクトリ」に移動します。pwd
は DOS (Windows コンソールホスト) ターミナルの cd と同じ動作をします。pwd で移動した先が、現在 Bash セッションを実行しているフォルダーまたはパスになります。
Bash コマンド ls
は、現在作業中のディレクトリのコンテンツを「一覧表示」するのに使います。ls
は Windows コンソールホストターミナルの DIR
と同じ動作をします。
cd コマンドは Bash と Windows コンソールホスト両方にあります。cd は「Change Directory」の略です。cd は追加したディレクトリ名といっしょに呼び出されます。cd を実行すると、ターミナルセッションの現在作業中のディレクトリを渡されたディレクトリの引数に変更します。
Git Bash コマンド
Git Bash エミュレーションの /usr/bin
ディレクトリには Git Bash で使えるさまざまなコマンドがあります。Git Bash は Windows で文字通り堅牢なシェル操作を実現します。Git Bash には Ssh
、scp
、cat
、find
のようなシェルコマンドも含まれていますが、このドキュメントでは取り上げていません。
これまで説明してきた Bash コマンド以外にも、Git Bash にはこのサイトで説明したような Git の基本コマンドがすべて含まれています。詳細については、git clone
など各コマンドのページを参照してください。、
git commit
、git checkout
、git push