ダブル チーム: Hermes Einrichtungs Service が Jira と Confluence を Atlassian Cloud に移行

課題:

アトラシアンのサーバー ライセンスのサポート終了は、Hermes Einrichtungs Service が同社の戦略フォーカスを再設定する契機となりました。

ソリューション

ソリューション パートナーの Jodocus (現在は Eficode の一部) からのライセンス管理と実装のサポートを受けて、Hermes Einrichtungs Service では Jira と Confluence の両方を Atlassian Cloud に移行しました。

影響:

効率的なライセンス管理と保証されたデータ保護のおかげで、Hermes Einrichtungs Service と Jodocus は移行を成功させ、より効率的なプロセスを構築しています。

Hermes Einrichtungs Service は正確な判断で物事を進める企業です。それは、家具、大型電化製品、その他の大型またはかさ高な商品の配達だけに限りません。同社には、IT に関しても実践的な考え方があります。同社は、Jira と Confluence の同時移行により、デジタル プロセスとコミュニケーションをクラウドに移転しました。

Otto Group 系列の Hermes Group に属する Hermes Einrichtungs Service GmbH & Co. KG は、同グループにおける、ツーマン配送プロバイダーです。同社の物流チームは、毎年約 500 万世帯に大型でかさ高の商品を届けています。

Hermes Einrichtungs Service の本社と最大の物流センターは、ヴェストファーレン州のレーネにあります。ここから、すべての物流プロセスが管理されています。商品は、ドイツとその近隣の 3 つの物流センターを経由して、ドイツとポーランドにある 100 の倉庫に配送されます。Hermes Einrichtungs Service は、パートナー ネットワーク全体で合計 8,000 人の従業員を擁し、商品の配送とサービス プロセスが毎日スムーズに進むようにしています。つまり、プロセスは透明性があり、エラーのない状態に維持されなければなりません。物流会社において、日常業務の遅れは許されません。これには、チーム間、部門間のコミュニケーションとコラボレーションの遅れも含まれます。その鍵となるのは、さまざまなソリューションです。これらのソリューションは、すべての従業員がシンプルで安全かつ無制限のチームワークの恩恵を受けられるように、すべてのビジネス プロセスと完全に連携し、さまざまなプロセスをすべてリンクさせる必要があります。

困難に立ち向かう: サーバー ライセンスのサポート終了

Hermes Einrichtungs Service は、18 年にわたるアトラシアンの熱心な顧客であり、業務を円滑に進めるために Jira と Confluence を活用してきました。同社は、マッピングや最適化といったすべての IT サービス管理プロセスとワークフローを管理する信頼できる方法として、2006 年に初めて Jira の利用を開始しました。2009 年には、会社のイントラネットでホストされるデジタル ナレッジ バンクとして Confluence を追加導入しました。どちらのシステムも会社とともに成長してきましたが、特に最近では、パンデミック期間中のオンライン ショッピング ブームの結果として需要が天文学的に増加しました。同時に、IT チームとサービス チームのプロセス数とコミュニケーション量が劇的に増加しました。アトラシアンのソリューションは、特に従業員が主に在宅勤務で、チーム内およびチーム間でコミュニケーションをとる必要がある場合に、不可欠なツールであることが判明しました。

しかし、2021 年の終わりから 2022 年の初めにかけて、同社は重要な決定に直面しました。Jira と Confluence のサーバー ライセンスが期限切れになるというのです。アトラシアンがサーバー ライセンス全体のサポートを 2024 年の初めに終了すると発表したことを考慮して、Hermes Einrichtungs Service は完全にクラウドに移行するという戦略的決定を下しました。

Hermes Einrichtungs Service のアプリケーション サービス マネージャーである Florian Schmidt 氏にとって、最初から明らかだったことが 1 つありました。それは、サーバー ライセンスの有効期限が切れたからといって、アトラシアンとの旅は終わらないということでした。「私たちは最初から Jira と Confluence に非常に満足していました。今後もこれらのツールを失いたくなかったし、一層の構築を進めるためにも利用したかったのです。当社にとって、アトラシアンのクラウド ソリューションを使用して戦略のフォーカスを再設定することが、論理的かつ最も有望な次のステップでした」

この動きは Otto Group の戦略とも一致していました。Otto Group は、アトラシアン ソリューションをクラウドに安全に移行するための方法として、2021 年 3 月に Atlassian Cloud の Enterprise プランを選択しました。さらに、この Enterprise プランでは、クラウド プロバイダーへのアウトソーシングに関する EBA および BaFin 規制と、現在の GDPR コンプライアンス基準への準拠を保証しています。ライセンスを最初に購入したのは親会社の Otto Group でしたが、Hermes Einrichtungs Service のような子会社もライセンスを譲渡する際に包括的なデータ保護の恩恵を受けることができます。

クラウドベースの未来にふさわしいパートナー

これにより、Atlassian Cloud への移行を妨げるものは何もなくなりました。「Otto Group を通じて GDPR 準拠の Cloud Enterprise ライセンスを直接取得できたのは幸運でした」と Florian Schmidt 氏は説明します。「おかげで、Jira と Confluence の移行の技術的な側面に注力できました。言うまでもなく、私たちはクラウド上のすべてのデータのセキュリティに 100% 満足しています」

構成、カスタマイズ、実装などのタスクに関して物流会社をサポートするソリューション パートナーを選択する際、Hermes Einrichtungs Service は再び Otto Group の経験を頼りにしました。「私たちは、Otto Group がすでに Jodocus と協力しており、その協力が成功していることを知っていました。彼らの推薦で、当社のクラウド エキスパート選びはすぐに決まりました」と Schmidt 氏は付け加えます。

さて、Jodocus は効率的なライセンス管理を提供するだけでなく、データを Jira サーバーからクラウドに移行するためのチームの結成までを、わずか 2 か月で完了しました。両者のコラボレーションは、2021 年 9 月末からの移行の準備で始まり、11 月末までに Jira をクラウド上で稼働させる必要がありました。このような大規模なクラウド移行を実際に成功させるには、包括的なテストがチームにとって必須でした。

「移行の準備とテストを適切に行うほど、クラウド ツールが最終的に稼働するときの最終結果は向上します」と、Jodocus の移行マネージャーである Tim Bossen 氏は強調します。「たとえば、ユーザー受け入れテスト (UAT) を実行することで、Hermes Einrichtungs Service のアプリケーション テスターから重要な事前フィードバックが得られ、実際の Jira 移行時にそれらが考慮されました」

Jodocus のエキスパートは、ここで特別な課題に直面しました。使い慣れた顧客管理ワークフローを、クラウド上の Jira でも引き続き利用する必要があったのです。Hermes Einrichtungs Service は、IT サービス管理プロセスのマッピングに Jira を使用していますが、課題の送信には長い間、Jira マーケットプレイス アプリの「E-mail This issue」を使用してきました。Jodocus のエキスパートは、クラウド上のすべてのアプリ構成を手動でセットアップしました。これらを事前にテストすることはできませんでしたが、移行はすべて問題なく進みました。Florian Schmidt 氏は非常に満足しています。「概して、すべてが想定どおりで、タイミングも良く、問題やダウンタイムなしで業務を継続できました」

およそ半年後の 2022 年春に、Confluence もクラウドに移行されました。これまでの作業が非常に役立ったおかげで、チームは今や自分たちが何をすべきかを正確に理解していました。Jira の移行中に、クラウド エキスパートがデータの効果的な最適化を実施したため、Confluence の移行が大幅に簡易化されました。移行中、Jodocus は、使用頻度の低いアカウントの除外、メール アドレスの保存、管理者アカウントの割り当てなどの問題に対処しました。また同社は、すべての古いページとソートされたデータセットのアーカイブをセットアップしました。

Jodocus が移行の一環として、使いやすい Confluence ホームページを新たに設定したことがさらにプラスになりました。従業員は、このホームページでイントラネットと会社の Wiki にアクセスできるため、日常業務をはるかに簡単に行えます。「Jodocus のサポートのおかげで、Confluence を素早く円滑にクラウドに移行することもできました。また、Jira と Confluence を連携すれば、クラウドがもたらす数え切れないほどのメリットをすぐに得ることができます」と Florian Schmidt 氏は満足そうに話します。今では、チームはより効果的かつアジャイルにコラボレーションできます。

メリットをもたらす移行プロジェクト

ライセンス管理から実装まで、物流会社である Hermes Einrichtungs Service の開発者チームと Jodocus の専門家とのオープンで誠実な、信頼に基づくコラボレーションのおかげで、Jira と Confluence のクラウド移行は大成功でした。Hermes Einrichtungs Service は、さまざまな方法でこのパートナーシップからメリットを得ています。サーバーから Cloud Enterprise への切り替えは、セキュリティやデータ保護だけでなく、ビジネスにも利益をもたらしています。一般的な保守コストも大幅に削減されました。それに加えて、クラウド上のツールやアドオンは自動的に更新され、テスト環境は素早く簡単に設定できます。

Schmidt 氏は、自分のチームが新たに手に入れたこの時間を活用する方法をすでに正確に把握しています。「この新しい基盤があれば、そのシステムを社員や社内プロセスに、より適切に適応させることができます。たとえば、サーバー版では、以前は Jira でアドオンの自動更新などの自動メカニズムを開発して展開することはできませんでした。クラウドで、すべてが変わりました」

ワークフローとプロセスをクラウド上でより適切に拡張できるようになり、会社の成長を目標に定められます。もう 1 つのメリットとしては、特別なセキュリティ層によって、Hermes Einrichtungs Service はサードパーティ プロバイダーのツールと安全かつ簡単に連携できることです。同物流会社は現在、サードパーティ プロバイダーと協力し、例として、デポ物流システムの後継システムをすべて直接 Jira 自体で開発しています。サーバー版では、ファイアウォールなどによって社内および社外ネットワークを分離する複雑な隔離領域がなければ、それは実現しなかったでしょう。

Hermes Einrichtungs Service には、すでに将来の具体的な計画があります。同社はソリューションをさらに最適化する必要があり、たとえば、より技術的かつ迅速に顧客管理を行う方法として、Jira Service Management に切り替えることを検討しています。

1 つ明らかなことは、アトラシアンのプラチナ ソリューション パートナーである Jodocus のおかげで、Hermes Einrichtungs Service はアトラシアン ツールをクラウドに移行し、その次に、運用の効率化とコミュニケーションの改善を実現しました。つまり、家具や大型家電製品すべても予定どおりに顧客の家庭に配送できるようになりました。