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Mercari + Atlassian

2013年2月に設立されたメルカリ。同社のフリマアプリ「メルカリ」は、2021年9月単月で月間利用者数が2,000万人を突破するなど成長を続けています。2019年2月には、子会社であるメルペイによるスマホ決済サービス「メルペイ」の提供も開始、サービスの利便性をさらに高めています。そうした同社の画期的な新サービスの開発、および社内ITサービス業務の効率化を支援しているのが、アトラシアンのソリューション群です。

50

25%

アプリのリリースサイクルを2週間から1週間に短縮

業界

ITサービス事業

場所

日本、東京都

従業員数

1,891名 (2022年2月現在)


開発部門からITサポートまで
多彩な業務をなめらかに繋げてゆく
アトラシアンソリューション

アプリ開発部門のタスク管理に欠かせないJira Software

メルカリでは以前よりJira Softwareを活用し、アプリ開発の効率化に努めてきました。現在、その利用シーンは拡大しており、メルペイにおいても開発タスクの管理はすべてJira Softwareで実施されています。

Jira Softwareが実現した3つのポイント

1. チケットを活用しタスク管理を一元化

Jira Softwareの活用シーンの1つが、日々のタスク管理です。 メルペイ Credit Designプロダクトマネージャーの鍛哲史氏は「例えば、イテレーションの中でスプリントボードを参照し朝会でチケットを動かしています。また、思いついた企画をSlackに記述し、コマンドを打つことでJira Softwareのチケットを作成。蓄積されたバックログを基に新企画を立案したりしています」と説明します。

また、品質テスト後のフィードバックの場面では、リグレッションテスト等の実施に際して、開発の途中で作成されたチケット(QA担当者からのフィードバックなど)をすべて集約。その内容を確認したうえでテストを行っています。これら一連の作業はワークフロー化されており、ソフトウェアのデリバリーから各担当者からのフィードバックまで、すべてJira Softwareで完結しています。

「Jira Softwareを使ってタスク管理を行うことで自動的に期限や関係者などの相関関係を繋げ合い可視化してくれた」

株式会社メルペイ
Credit Design プロダクトマネージャー 鍛哲史氏

2. 課題の進捗状況をダッシュボードで可視化

運用管理ではJira Softwareのダッシュボード機能が活用されています。その一例が障害対応のマネジメントで、インシデントの発生から報告、対応の有無等を一気通貫で可視化。ほぼリアルタイムで状況が把握できるため、スタッフはダッシュボードを参照しながら適切な対応が行えるようになっています。

3. Jira Plansにより大規模プロジェクトの進行を俯瞰

鍛氏が特に評価している機能が、「Jira Plans」です。「従来はスプリントの中にもロードマップがありましたが、小さなエピック単位でしか管理できませんでした。対して、Jira Plansの活用により、細かな単位も包含した大きなプロジェクトとして、管理できるようになっています」と鍛氏。

「Jira Plans による進行管理がJira Softwareですべて完結できることは大きな意味を持つと考えており、積極的に活用しています」と鍛氏は強調します。

アプリのリリースサイクルを2週間から1週間に短縮

鍛氏は、「従来は2週間に一度アプリのリリースを行っていましたが、現在では1週間に一度までに短縮されています。その大きな理由の一つに、Jira Softwareを使ってタスク管理を行うことで自動的に期限や関係者などの相関関係を繋げ合い可視化してくれたことがあると考えています」と評価します。

このほか、ワークフローにおける証跡管理についても、Jira Softwareで承認者や承認プロセスを定義しておくことで、確実に、かつ自動的に証跡を残しながらタスクを進められるようになったといいます。

現在、Jira Softwareはメルカリの非IT系のコーポレート部門のタスク管理にも用いられており、その活用シーンを広げています。
「活用を進める中で利便性の高い様々な機能の存在に気付くことも多く、まずはタスク管理をしっかり行い、そのうえで多彩な機能を発展的に使っていくのがお勧めです」(鍛氏)

社内ITサービスの効率化を促進したJira Service Management

メルカリの社内ITサポートを担うIT Service部門では、「社員からの問合せや申請への迅速な返答」の実現が課題となっていました。メルカリ IT Serviceの滝沢靖氏は、「これまで1か月に200件ほど社員から問い合わせや申請を受け付けていました。しかし、そのためのチケット管理が不十分で対応の抜け漏れが発生していたほか、サポート状況の可視化も困難だったのです」と振り返ります。これらの課題解決に向けて新たに導入されたのがJira Service Managementです。既に導入していたアトラシアンのソリューション群との連携が容易であること、そしてコストパフォーマンスに優れていたことが採用理由です。

Jira Service Managementが実現した3つのポイント

1. サポート状況の可視化

Jira Service Managementを用いたチケット管理、ステイタス管理により、サポート状況の可視化を実現、サポート業務の効率化に繋げています。また、自由度の高いワークフローが作れることや、Slackとの連携が容易であることも評価点となっています。

「日々のタスクが可視化されるとともに、ワークフローに即してタスクがスムーズに進行し、課題の発生から解決までが、意識せずとも終始なめらかに管理される」

株式会社メルカリ
IT Service 滝沢靖氏

2. オートメーション機能で業務を自動化

Jira Service Managementのオートメーション機能も日常的に活用されています。その一例が、ステイタス移行の自動化です。滝沢氏は、「解決済みの依頼について、もし、相手から完了の返事がなければ自動的にクローズしたり通知したりしています。これにより、『いつまでもタスクが残っている』といった、サポートの心理的負担が解消されています」と話します。

また、一次受けからエスカレーションしたチケットに「マニュアル化」というラベルを付記した後、チーム内で確認、担当者の割り振りを実施。さらに自動返信機能も活用しており、設定したキーワードに基づき、もし、IT Serviceが窓口ではない問合せや申請が寄せられた場合には、他部門への連絡を促すメッセージ等を返信しています。

3. Confluenceとの連携によりサポートの迅速化を実現、属人化も回避

メルカリはConfluenceも導入しており、様々な部門においてナレッジ共有のツールとして活用されています。IT Serviceではサポート依頼や申請内容ごとにコンテンツを作成してナレッジを蓄積、それらを共有することで誰が担当しても迅速なサポートを行えるような体制を整備しています。

スタッフを増員することなく、問い合わせ対応を3倍に増加

Jira Service Managementと他のアトラシアンのソリューションの併用により、現在では月800件にまで増加した問い合わせや申請を、スタッフを増員せずに対応できるようになっているといいます。このほかメルカリでは、「Atlassian Access」もシングルサインオンのツールとして導入、入社時のアカウントの作成の効率化、退社時の確実なアカウント削除をプロビジョニング機能で実現。さらなるサポート業務の効率化とセキュリティ強化も実現しています。最後に滝沢氏はアトラシアンのソリューションの導入メリットについて、次のように総評しました。

「日々のタスクが可視化されるとともに、ワークフローに即してタスクがスムーズに進行し、課題の発生から解決までが、意識せずとも終始なめらかに管理されるようになりました。チーム内タスク管理や問合せ管理、ドキュメント管理の課題がすべて解決できるソリューションであると評価しています」(滝沢氏)

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