DevOpsの実践を支援する12の新機能

本ブログは、こちらに掲載されている英文ブログの翻訳です。万が一内容に相違がある場合は、原文が優先されます。


By MATT RYALL
Head of Product, Jira Software

我々のミッションは、コラボレーション ツールとプラクティスの力を活用することであらゆるチームの可能性を解き放つことです。これはDevOpsを実践する際、開発から運用、事業部門間でのコラボレーションが成功の鍵となるため、とりわけ重要となります。

しかし、このようなコラボレーション促進は、開発者の負担につながる場合があります。関係するチームの利用している複数のツールの連携や進捗共有に時間を取られ、コーディングを行ったり、革新的なソリューションを構築する時間がなくなるという課題に直面します。

実はこのことは、今年私たちが実施したDevOpsトレンド調査 に明確に顕れていました。開発者の毎日を楽にするために実践しているはずのことが、新たな課題を生み出してしまっている現状がわかりました。分断されたツール、手作業によるプロセス、そして絶えず変わり続けるコラボレーション手法が、DevOpsの効果を完全に享受する妨げとなっていました。

90%のチームがDevOpsはビジネスに良い影響を与えたと答えている一方で、84%のチームが実践面では障害に直面したと答えていることから、DevOpsはイノベーションから時間を奪ってしまう危険があります。

アトラシアンは本日、開発者が時間を取り戻し、より良いコードをより早くリリースできるようになる自動化や統合など、12の新機能を発表します。これにより、コンテキストの切替や会議、セキュリティ インシデントへの問い合わせ対応などに費やす時間が削減され、コーディングとお客様へ価値を届けるために使える時間が増えます。

アトラシアンは、自社製品からサードパーティー製品までをも含めた自動化で、開発・IT運用・ビジネスに携わる部門をつなぎ、開発者がコードに注力する支援をします。 Jiraを中核としてDevOpsにまつわる作業を統合し、コラボレーションのための過重な負荷を軽減します。

開発者の生産性を高める方法の詳細について、続きをお読みください。

コードの文脈から直接プロジェクトの計画と管理を

DevOpsツールチェーンは、画一的なアプローチで対応できるものではありません。DevOpsは、異なるアプリケーションやチームに跨がる道具箱であり、どのようなツールをどれくらい使うべきかは開発者が一番良く知っています。しかしその柔軟性から、各種調整作業が必須になってきます。我々の実施した調査では、プロジェクトの状況を把握するのに5つ以上のツールが必要だと回答するDevOpsチームは増加傾向にあることが分かりました。これらのツールを利用していないIT運用部門と事業部門は、いつ何が起こっているかを把握する必要があります。そこでJiraの出番です。Jiraは、複数のチームやツールにわたる作業を自動的に統合します。

コーディングをしているその場で自動的に課題の追跡とプロジェクトの更新ができるよう、Jira CloudとBitbucket Cloud、GitHubとGitLab間で深い連携を実装しました。BitbucketやGitHub、GitLabでの作業からプロジェクトボードが自動的に更新されるため、もうJiraに戻ってステータスを更新する必要も、プロジェクトマネージャーから進捗確認のためにコーディングを邪魔をされることもなくなります。

  • Bitbucket Cloud の新しい「あなたの作業」ダッシュボードは、アサインされたJiraの課題を含めるように拡張されました。これにより、複数のツールを切り替えることなく、一つのタスクから次のタスクへ移ることができます。また、まもなく"課題"タブでも、チームレベルの関連するプロジェクトや課題が確認できるようになります。
  • Jira Software Cloudでは、新しいDevOpsオートメーショントリガーによって自動化機能を強化しました。接続されているすべてのコードリポジトリにおけるコミットやプルリクエストをトリガーとして、開発アクティビティと各種作業を同期する自動化ルールを数クリックで作成することができます。最も基本的なところでは関連するJiraの課題を自動的に更新するなどが可能ですが、新しい自動化機能はQAやコードレビューのためにJiraの課題のアサインを変更することや、新たなプルリクエストについて、チームのSlackチャンネルにメッセージを送るようなことまで、より複雑なルールを設定できます。この自動化ルールは、Bitbucket Cloud、GitHub、GitLabの他、Jira Software Cloudと連携可能なあらゆるコードリポジトリで活用することができます。

Jira と Bitbucketを活用しているチームは14%高い頻度でリリースしていることについて、こちらをご覧ください。

その場でコードをレビュー、テスト、デプロイする

Bitbucketには、コードを書いたりレビューしたりするための最適なツールがあります。アトラシアンは、開発者が日頃行っている最も重要なタスク、コードの記述やレビューに関わる生産性を高めたいと考えています。

BitbucketまたはIDEどちらでの作業を好むかに拘わらず、私たちのゴールは作業のフローを止めずに不必要なツール間の移動を減らすことです。

  • Bitbucket Cloudの新しいプルリクエスト体験は、コード変更のレビューをより簡単で迅速化する革新的なデザインを提供します。タスク一覧、統合されたJiraの課題作成機能とアクティビティ フィード フィルタによって、コードレビューをより迅速化し、一度に複数のプルリクエストに効率良く対応できます。
  • AtlassianとVisual Studio Code 統合によって、Jira Software Cloudのタスクリストと完全なコードレビュー体験、Bitbucket PipelinesからのCI/CDトラッキングなど、開発パイプライン全体をIDE内に持ってくることができます。まだ試していない方は、VS Code 拡張をぜひお試しください

環境を壊すことなく素早くリリース

DevOpsチームは、自動化と「シフトレフト」によって手作業による確認作業をもCI/CDプロセスに組み込み、パイプラインを加速しようとしています。それを支援するため、Bitbucket Cloudにおけるコードレビュー体験の中にスキャニングと品質レポートを含め、問題が発生する可能性のあるコードが本番環境にプッシュされてしまう前にレビューワーに通知されるようにしました。また、CI/CDパイプラインとJira Service Desk Cloudを連携して容易な変更承認を実現した変更管理の自動化も試していただくことができます。

  • Bitbucket Cloudのコードインサイトは、テスト自動化サービスのmabIやエラー監視を自動化するSentryなどの優れたスキャン、テスト、分析ツールをコードレビュープロセスに組み込むことを可能にします。また、SnykとのDevSecOps統合は、重大なセキュリティ事故が発生する前にクリティカルなセキュリティの脆弱性をスキャンしてハイライトしてくれるため特に重要です。これらの統合はオープンAPIを使って構築されているため、お使いのツールに合わせてBitbucket Cloudを拡張することも可能です。
  • Jira Service Desk CloudとBitbucket Pipelineの連携による変更管理の自動化(現在早期アクセス提供中)は、CI/CDプロセスを一時停止してJira Service Desk内に変更リクエストを作成し、その変更が承認されるとデプロイメントとトリガーします:
    • Jira Service Desk Cloudのリスクアセスメント エンジンは、変更のリスクを迅速にスコア化し、低リスクな変更を自動的に承認します。
    • Jira Service Desk Cloudの変更管理ビューは、すべての情報を追跡可能な変更リクエストにまとめ、必要に応じてレビューと承認を手動で行えるようにすることで、高リスクな変更の承認プロセスを効率化します。
    • 変更管理の自動化は、Bitbucket Pipeline、Jenkins、Circle CIおよびOctopus Deployをサポートしています。

アラート疲れを軽減し、問題をより早く解決

障害が発生した際、早期解決への鍵となるのは問題の発生原因を早く特定することです。DevOpsを実践しデプロイメントプロセスを自動化するに連れ、変更に起因する失敗は増加します。システムやサービスの中断に対応するために起こされた時、最近の変更が問題の発生に影響したことが把握できていて、すぐに適切な開発者から支援を受けることが出来ればと思ったことはありませんか?

これまでそのようなことを実現するには、Gitの履歴やJiraチケットをさらうような高度な追求作業が必要でした。OpsgenieとJira SoftwareおよびBitbucket Cloudとの新しい統合は、問題の対応者に直近のデプロイメントに関係する監査証跡とJiraチケットを提示することで、この煩雑なプロセスを簡略化します。

  • OpsgenieとBitbucketの統合機能は、あらゆるアラートを一元化してノイズを除外することで、適切な課題がピックアップされ、適切な人への通知と適切な対処がされることを確実にします。インシデント調査ダッシュボードでは、障害発生の直前に実施されたデプロイメントを確認して原因の候補として追加し、変更を作成した開発者に変更をロールバックしてもらうことで問題を解決することができます。

DevOpsはツールおよびプラクティス/カルチャーである

成功するDevOpsの実践は、ツールの連携に止まりません。DevOpsを実践したことのある殆どの人が、DevOpsを成功裏に進めるために最も重要な要素として人とカルチャーを挙げています(*1)。このバランスを上手くとるために、DevOpsプラクティスの習得と共有が可能な新たなリソースを準備しました。

  • リソースハブでは、ツールとプラクティスをつなぎ、ワールドクラスのDevOpsカルチャーを育成する方法についてのガイダンスを共有しています。リソースハブには、以下が含まれます:
    • DevOpsコミュニティ(DevOpsソートリーダーとの独占「Ask Me Anything」を特集)
    • DevOps Confluence テンプレート(DevOps「儀式」を改善し、チームの長期ゴールを設定するために)
    • DevOpsガイド(JiraなどのツールとCI/CD等の業界ベストプラクティスを連携する方法)

さらに、コミュニケーションツールとの統合も拡張しました。Slack統合Statuspage統合は、社内外のコミュニケーションにDevOpsのベストプラクティスを導入する支援をします。

AtlassianでDevOpsをはじめよう

DevOpsワークフローを簡素化する準備はできましたか?アトラシアンのDevOpsに対する考え方やチームのパフォーマンスを測定する方法を習得し、無料で使える製品にサインアップしていますぐDevOpsジャーニーに乗り出しましょう。

Jira Software Cloudからでもコードの文脈を保持して状況を把握

開発者は殆どの時間をGitツールやIDEで過ごしていますが、Jiraにログインした場合にも、より簡単にコードの文脈からプロジェクトの状況を把握できるようにしました。

  • Jiraネイティブアプリにおける開発ツールサマリ&リリース管理:iOS、Android、およびデスクトップ向けのJiraネイティブアプリに、開発ツールサマリとリリースハブを新たに追加しました。これにより、いつでもどこからでも統合された開発ツールの情報を可視化することができます。
  • Code in Jira(まもなく登場):BitbucketをJiraに接続し、新しいJiraのコードビューからチームが作業するリポジトリを自動的に確認できます。プロジェクトのナビゲーション項目のトップレベルにコードを持ってくることによって、Jiraを離れることなく、頻繁に作業されているコードを確認することができます。
  • Deployments in Jira(まもなく登場): CI/CD デプロイメント情報と計画されたリリースをJira Softwareから直接確認することができます。デプロイメント パイプラインの進みに従って作業の進捗を可視化し、新しいビューを通して変更が今パイプラインのどこにあるか、いつ顧客に届くのかを簡単に確認することができ、2度と変更ステータスの見落としについて心配しないで済みます。