Jira Service Management の全プランで利用可能になったカスタマーサービス管理機能

開発者との連携や顧客対応をスムーズにする新機能も

カスタマーサポート管理

アトラシアン製品を使用する 4 分の 1 のお客様が Jira Service Management をカスタマーサービス向けにお使いです。カスタマーサービス管理は Jira Service Management において非常に重要な領域となっており、すぐに始めていただけるようカスタマーサービスに特化したテンプレートが用意されていたり、カスタマーサポートチームが顧客や顧客が所属する組織の情報を素早く確認できる機能なども追加され、お客様からのフィードバックを元に機能の拡充を行っています。

このブログでは、昨年末に行われた Jira Service Management 関連のアップデートをまとめてご案内します。

Jira Service Management のすべてのプランでカスタマーサービス管理が利用可能に

以前は Jira Service Management の Premium および Enterprise プランでのみ利用可能であったカスタマーサービス機能でしたが、昨年 11 月より Free および Standard プランでもご利用いただけるようになりました!これには、前述した顧客や組織の情報を確認するためのプロファイル機能や、この後にご紹介する開発チームへのエスカレーション機能も含まれています。

これらの機能は、[プロジェクト設定] > [機能] から有効化できます。また、顧客や組織のプロファイル機能は、「カスタマーサービス管理」テンプレートを選択して新しいプロジェクトを作成した際にデフォルトで有効化されます。

機能の詳細や使用方法については、こちらのドキュメントをご覧ください。

エスカレーション機能で開発チームと連携してリクエストを解決

「開発者エスカレーション」機能により、カスタマーサービスのエージェントが、課題ビューから直接、開発チームにリクエストをエスカレーションできます。その際、顧客に関するコンテキストや既にエージェントが確認したトラブルシューティングの手順など、調査にあたって開発者の役に立つ情報を追加したり、問題が影響を及ぼしているサービスやコンポーネントを選択したりできます。

エスカレーションされた課題は、Jira Service Management のコラボレーターがアクセスできる専用のキューに表示されるため、エージェントのライセンスがなくても開発者はこのキューにアクセスし、Jira Software の新規または既存の課題にリンクすることができます。また、自動化を活用して、エスカレーションの内容が特定のチームが所有するサービスに影響する場合に Slack や Microsoft Teams でアラートを送信したり、課題のステータスやコメントを自動で同期することが可能です。

チームを横断的したコラボレーションは今後のカスタマーサービスに必須な要素であり、この機能はそれを実現するはじめの一歩です。今後、エスカレーションをフィルタする機能など、お客様からのフィードバックを元に機能を拡張してまいります。

なお、開発者エスカレーションは [プロジェクト設定] > [機能] から有効化できます。また、本機能についての詳細なドキュメントは、こちらでご覧いただけます。

顧客情報を課題ビューで確認。API でどこからでも同期可能。

課題ビューに追加された「顧客」パネルで、エージェントが顧客情報を簡単に確認できるようになりました。報告者フィールドと組織フィールドに入力されたデータに基づいて、それぞれのプロファイルから詳細フィールドが自動的に表示されます。パネルに表示させるフィールドは、必要に応じて選択し、並べ替えることもできます。なお、組織フィールドが空の場合は、顧客が所属する組織の詳細が表示されます。

この機能を使い始めるには、下記いずれかの方法で有効化します。

  • 「カスタマー サービス管理」テンプレートを選択して新規プロジェクトを作成
  • [プロジェクト設定] > [機能] で「カスタマー サービス管理」機能を有効化
  • [プロジェクト設定] > [リクエストタイプ] で該当するリクエストタイプを選択し、[課題ビュー] タブで「コンテキスト フィールド」に「カスタマー」パネルを追加

設定や使用方法はこちらのドキュメントでご確認ください。

また、顧客および組織の詳細情報を同期するための API も導入されました。API で顧客や組織に関する詳細情報の読み込み・書き込みを行えるため、CRM などに保存されている情報と一方向または双方向で同期することができます。今後、Marketplace パートナー向けのものを含め API を追加してまいりますので、対応を希望される API がありましたら、お知らせください。API に関する詳しいドキュメントはこちら (英語) をご覧ください。

なお、顧客や組織のプロファイルには、フィールドだけでなく「メモ」も追加することができます。さらに今後、「リンク」セクションの追加も予定しており、ここにはミーティングの議事録や録音、契約書など、サードパーティツールで発生した作業を追加できるようになります。

近日公開: 顧客の利用製品と資格を確認

※注意: ここでご紹介するのは現時点での計画であり、変更となる可能性があります。

お客様が優れたカスタマーサービスを提供できるよう、アトラシアンでは継続して新しい機能の開発に取り組んでいますが、現在開発している中で最もご案内したいのが、Jira Service Management 内で顧客の利用製品に関する資格を確認できるようにする機能です。

この機能により、利用製品に特化したサポートをスムーズに顧客に提供できるだけでなく、顧客が利用可能なサポートのレベル、バージョン、契約日などに関するコンテキストをエージェントが素早く確認し、必要に応じてリクエストを転送したり、異なるサポートにかかる負荷などを追跡しレポートすることができるようになります。

長期的には、障害のアップデート情報を通じて先回りしてサポートを提供したり、製品によくある機能リクエストや問題の追跡、発生中のインシデントや予定されている変更に関する情報提供など、強力な機能が予定されています。ご期待ください。

Jira Service Management でカスタマーサービス管理を始めましょう

カスタマーサポート向けに初めて Jira Service Management を利用する方でも、迷わずに使い始めていただけるよう、ガイドをウェブサイトにご用意しています。

また、問い合わせやリクエストに対応するエージェントが 3 名までであれば、無料で Jira Service Management をお使いいただけます。

この機会にぜひ、Jira Service Management をお試しください!