Jira Cloud における自動化機能の使用体系が新しくなります

Automation

本ブログは、こちらに掲載されている英文ブログの意訳です。内容に相違がある場合は、原文が優先されます。

この度、Jira Cloud 製品ファミリーにおける自動化機能の使用体系が、今年の 1 月に公開された Confluence の自動化機能の体系と統一されることとなりました。この変更は 2023 年 11 月 1 日 より有効となります。

目次

何が変わるのか

現在、自動化機能の使用量は、ルールの種類や製品によって測定方法が異なります。現行の体系では、すべての Jira 製品における自動化の使用上限を合計した単一の上限が付与され、アクション実行の成功に関わらず、自動化ルールがトリガーされる度にルールの実行回数としてカウントされます。新しい体系では、よりシンプルに一貫した形で自動化の使用量が測定されるようになり、月あたりのルール実行の上限数が製品ごとに設定されます。

以下、今回の変更の概要をご案内いたします。

1. アクションの実行が少なくとも 1 つ成功した場合にのみ、ルールの実行回数としてカウント

現行の体系では、アクションが実行されなかった場合でも、ルールがトリガーされると実行回数としてカウントされます。次の通り設定されたルールを例にご説明します。

  • トリガー: 課題が作成された時
  • 条件: 「課題タイプ」が バグ の場合
  • アクション:「影響のあるバージョン」のフィールドを最新のバージョンに設定

現在は、課題タイプが「バグ」ではない場合も課題が作成される度に毎回、ルールの実行回数としてカウントされます。一方、新しい体系では、課題が「バグ」として作成され「影響のあるバージョン」のフィールドが正確にアップデートされた場合にのみ、ルールの実行回数として加算されます。

2. 製品ごとにルールの実行回数の上限を設定

現行の体系では、お使いのすべての Jira 製品における自動化の使用上限を合計した単一の上限が付与されます。例えば Jira Software Standard と Jira Service Management Free をお使いの場合、両製品を統合した 600 回の自動化ルールを毎月ご利用いただけます (Jira Software Standard の 500 回と Jira Service Management Free の 100 回を合計)。

新しい体系では、Jira 製品ごとに個別の使用上限が設定され、すべての自動化ルールは実行時に特定の Jira 製品の上限に対して加算されます。また、Free および Standard プランの回数が増加されます。新しい体系での自動化の上限は以下の通りです。

3. 新しい体系でのルールのカウント方法

現在、Jira の単一プロジェクトを対象にしたルールの実行は、使用上限に対して加算されません。新しい体系では、ルールの種類に関わらず (単一プロジェクト、プロジェクトの種類、マルチプロジェクト、グローバル ルール)、すべての自動化ルールの実行が上限に対して加算されます。

これらの変更は、自動化使用量の計算をよりシンプルで一貫した仕組みにし、Jira だけではなくアトラシアン製品全体への自動化機能の拡張を実現します。これにより、お客様は自動化をより効率的に活用し、製品やチームを跨いだコラボレーションが促進されるようになります。

また、この機会に使用上限を増加させることで、お客様には今回の変更への対応と今後の自動化機能の活用促進に向けた準備を行なっていただけます。

変更に伴う準備のお願い

本変更が有効となる 2023 年 11 月 1 日までに、下記にご対応いただけますようお願いいたします。

1. 新しい体系での使用状況の事前確認 (10 月 1 日以降)

2023 年 10 月 1 日から 31 日まで、「グローバル自動化」の画面にある現在の「使用量」の隣に新たに事前確認のための項目が追加されます。

このタブでは、現在の使用状況が新しい体系ではどのように変わるかを事前にご確認いただけます。この期間中は、新しい上限は適用されません。

2. 自動化ルールの最適化

上記1の事前確認で、お客様の現在の自動化使用量が新しい上限を超えることが判明した場合、既存のルールを確認の上、使用量を抑えられるよう調整することをお勧めします。

  • 必要な場所でのみルールが実行されるよう設定する: ルールを実行させたい Jira プロジェクト(または Confluence のスペース) でのみ自動化ルールが実行されるようにします。
  • 自動化ルールに条件を追加する: これにより必要な時にのみアクションが実行されるようになるため、ルールの上限回数を最大限活用することができます。
  • ルールを無効にする: 各ルールを精査し、必要以上に実行されているルールや必要のないルールなどを特定し、無効にします。これにより、無駄な実行回数を削減できます。

3. アトラシアン サポートやパートナーへの問い合わせ

上記2の内容をお試しいただいても新体系では自動化使用量の上限を超えてしまう場合、サポートまたはソリューション パートナーにご相談ください。使用量を効率化するお手伝いをいたします。

よくある質問

今回の変更による影響はどのように確認できますか?
今回の変更によって発生の可能性がある影響を把握するため、アトラシアンではお客様における自動化の利用状況を総合的に確認しました。2023 年 11 月 1 日から有効になる新体系において新しい上限を超える可能性のあるお客様には、自動化ルールの上限回数が多く、さらに幅広い機能をご利用いただける Premium プランの 3 か月無料のトライアルを提供いたします。この期間を自動化機能の利用状況の評価にご活用ください。上記の事前確認期間に利用状況を確認し、現状の自動化使用状況が新しい上限を超えるかを判断いただくことができます。

今回の変更は年間サブスクリプションを利用している場合にも影響がありますか?
Atlassian Cloud の年間サブスクリプションをご利用のお客様で、2023 年 10 月 18 日以前の有効な年間サブスクリプションの見積書をお持ちの場合、新しい体系での上限は次回の更新日に適用されます。お客様のサブスクリプションに特化した詳細については、お問い合わせください。

使用量としてカウントされないルールはありますか?
ルールで実行される唯一のアクションが下記のいずれかの場合、使用量としてカウントされません。

  • アクションを記録
  • ルックアップテーブルを作成する
  • 変数を作成

今回の変更は Confluence の自動化機能にも影響がありますか?
Confluence Cloud では既に新しい体系が適用されています。今回の変更で Jira Cloud の体系を統一することで、一貫した仕組みで自動化機能をご利用いただけるようになります。

今回の変更は Jira Server および Data Center 製品にも影響がありますか?
今回の変更は Jira Cloud にのみ適用されます。Jira Server および Jira Data Center の自動化機能である Automation for Jira アプリには変更はありません。