クラウドにおけるパフォーマンス向上のこれまでと今後

JiraとConfluenceでのユーザーエクスペリエンス向上

現在、アトラシアンでは、クラウド版をご利用のお客様にワールドクラスのパフォーマンスを提供することを最優先事項に据え、ユーザーエクスペリエンスの強化に積極的な投資を行っています。この取り組みは順調に進んでいるものの、改善の余地があることも認識しており、可能な限り最善のエクスペリエンスを提供できるよう、対応を進めています。

また、アトラシアンでは、情報の透明性とお客様からの信頼は切っても切り離せないと考えています。そこで、これまでJiraとConfluenceに行ってきた改善の最新情報と、この先、四半期ごとの更新で予定されていることの一部を、以下に共有します。

これまでの主なパフォーマンス改善

過去数か月にわたり、JiraとConfluenceで重要なパフォーマンス向上を行いました。担当チームが責任を持つ指標は、Initial Load(初回ロード)とSubsequent Load(後続ロード)の2つのカテゴリーに分類されます。Initial Loadとは、新しいブラウザのタブで、アプリケーションの初回ロードにかかる時間のことです。そして、Subsequent Loadとは、初期ロードに続いて行う動作(Jiraのボードからバックログへの切替や、新しいConfluenceページを開くなど)にかかる時間です。

まず最初に取り組んだのは、「シングルページアプリケーション(SPA)」のフレームワークを構築することでした。SPAでは、ブラウザはユーザーの各操作によって発生するインクリメンタルな変更のみを処理すれば良いため、その後の読み込みが効率化されます。これにより、JiraやConfluenceをブラウザで最初に開いた後は、アプリの動作が速くなります。

2つ目の主な改善は、バンドルサイズの削減です。「バンドルサイズ」とは、ブラウザで製品を読み込むたびにダウンロードしなければならないデータ量を指します。この点において、例えばJiraのSPAで読み込む必要のあるデータ量は、44%以上削減されました。バンドルサイズの削減とSPAフレームワークの構築を組み合わせることで、さまざまなエリアで読み込み時間の短縮が確認されています。

操作過去6か月で短縮された読み込みスピード(%)
Jiraのバックログを開く25%
Jiraのボードを開く30%
Confluenceのページの読み込み(初回)30%
Jiraで課題の作成38%
Confluenceのページで編集ボタンの読み込み60%

こうしたパフォーマンス改善を継続的に製品に適用したことで、多くのお客様に変化を実感いただいており、実際に次のようなコメントもいただいています。

「最近のアップデートで(Jiraの)バックログのパフォーマンスが劇的に改善された。これは非常に大きな前進で、顕著であった。この改善にお礼を言いたい。」アトラシアンのお客様より

今後、数四半期をかけて、ConfluenceおよびJira Cloudで、さらに多くのパフォーマンス改善を行う予定です。

この先のロードマップ

2021年の7月までの目標として、Jiraのボード、バックログ、課題、ダッシュボードの読み込み時間を、2020年と比較して50%向上させることを目指しています。そして、Confluenceでは、初回のページ読み込みやマクロ、ユーザーの操作による動作の読み込みスピードを50%向上させることが目標です。

これらは、予定されている改善の一部です。予定されている改善やその進捗は、クラウドロードマップの「パフォーマンスと信頼性」や、今回のようなブログ記事で公開していきます。

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