AIエージェントの性能は、与えるコンテキスト次第で決まります。適切なページ、録画、人間関係、意思決定、チャット履歴を与え、そのコンテキストを正確かつ最新に保てば、エージェントは実際の成果を出してくれます。逆に、コンテキストを断ち切ったり、古いデータを与えたりすれば、もっともらしい的外れな答えを返してくるだけです。
Teamwork Collection(Jira、Confluence、Loom、Rovo)は、Teamwork Graph と呼ばれる共有コンテキスト基盤の上に構築されています。これにより、すべてのエージェントとチームメンバーが、同じ豊富で常に最新のコンテキストに、普段使っているツールの中から直接アクセスできます。Collection を初めて使う方にとって、このグラフは仕事を始めた瞬間から積み上がっていく土台です。すでにご利用中の方にとっては、使うほどに効果が積み重なっていく強みとなります。
Team ’26 Europe では、この基盤の上に、コンテキスト(Context)、コラボレーション(Collaboration)、信頼性(Confidence)という3つの領域で新たな機能を展開していきます。AIにさらに豊富なコンテキストを与え、人とエージェントが協働してそれを実行に移し、仕事のスピードが上がる中でも状況を安心して把握できるようにする。地道な作業はエージェントが担い、判断はあなたが下す。これから提供される機能を紹介します。
コンテキスト:より豊かでつながった基盤
AIの鋭さは、その背後にあるコンテキストで決まります。今回のアップデートでは、より多くの業務情報を Teamwork Graph に取り込み、常に最新の状態に保ちます。これにより、すべてのエージェントとチームメンバーが、同じ完全な全体像をもとに動けるようになります。
Confluence + Loom の MCP ツールとスキル
MCP ツールとスキルを使って、Confluence ページの作成・編集や、Loom 動画からのコンテキスト取得ができるようになりました。これにより、Teamwork Graph がすでに把握している情報がさらに拡張されます。つまり、エージェントが自律的に動き、作業を互いに引き継げるようになるということです。たとえば、あるエージェントに「この Loom を使って Confluence にリリースノートの下書きを作って」と指示すれば、各段階であなたが手を入れなくても、一連の作業をまるごとこなしてくれます。あなたは概要を設定し、最終結果を承認するだけ。その間のステップはエージェントが引き受けます。これらはすべて、次世代プロトコルである新しく刷新された Atlassian MCP 上で動作します。
SlackとMicrosoft Teams 向け Jira アプリ
SlackとMicrosoft Teams 向けの Jira アプリは、会話をそのまま追跡可能な業務へと変えます。コンテキストが詰まったスレッドを、Jira 上の適切なエージェントやチームメンバーへ直接振り分けられるので、チャットで下した意思決定が、チャネルの話題が移った途端に消え去ってしまうことがありません。
Confluence のサードパーティフォルダ
Confluence の新しいフォルダは、他の SaaS アプリのコンテンツを同期します。たとえば、Googleドライブにある営業用スライドをフォルダに紐づければ、それらが Confluence 上に表示され、常に最新の状態に保たれます。コピー&ペーストも、どのバージョンが最新かを突き合わせる手間も必要ありません。
コラボレーション:人とエージェントが、ともに
優れた成果は、人とエージェントの「あいだ」で生まれるものであり、どちらか一方だけで生まれるものではありません。今回のアップデートは、あなたのチームとエージェントが、ともに作業を生み出し、引き継ぎ、実行に移すのを支援します。
Record for Agent
オープンベータとして提供を開始した Record for Agent は、手軽に撮った Loom 動画を、エージェントが実行に移せる形へと変えます。やりたいことを話しながら画面上で見せるだけで、Loom があなたの考えやフィードバックを「音声+映像のブリーフ」として捉えます。そしてエージェントが、その豊かな詳細やニュアンスを汲み取り、そこから Jira の作業項目の作成、プロトタイプの作成、さらには Confluence 上のスライド作成といったアクションを実行します。
サードパーティ エージェントのトリガーと自動化
自前のエージェントを Jira や Confluence に取り込めます。サードパーティのエージェントをアトラシアンのエージェントと並行して稼働させ、ワークフローに組み込み、それぞれがいつ、何をしたかの完全な履歴を残せます。たとえば Salesforce 上でのステータス変更が、それだけでエージェントのワークフローを自動的に起動できるようになりました。フォローアップの文書やタスクは、誰かがようやく思い出したときではなく、トリガーが発火した瞬間に作成されます。あなたはトリガーと、「何かを外部に出す前に人によるチェックが必要な箇所」を定義するだけ。エージェントは、そのステップを決して忘れません。
Loom の AI オーバーレイで、より豊かに語る
早期アクセスとして提供中の Loom は、アニメーション付きタイトル、要点のハイライト、イントロ/アウトロのカードといったビジュアルグラフィックを録画に自動で追加し、より豊かで洗練された動画に仕上げます。こうした録画は、チームと共有しやすい形式で、より機微に富んだストーリーを伝えてくれます。
Confluence の Artifacts アプリとスマートリンク
AI が生成したものすべてに、ひとつの置き場所ができました。Artifacts アプリは、AI が作成したあらゆる文書・下書き・アセットを見つけられる場所であり、スマートリンクがそれらを Confluence 全体で表示します。これにより、エージェントとの単発セッションの中で埋もれて消えてしまう代わりに、その成果物は Confluence 上に残り、Teamwork Graph へと還元される「共有・再利用可能なコンテキスト」になります。チームや次に動くエージェントが、それを土台にさらに積み上げていけるのです。
信頼性:ノイズを見通す
エージェントが成果物を増やしていくにつれ、スピードはノイズに変わりかねません。今回のアップデートは、業務全体の中から「本当に重要なシグナル」を浮かび上がらせます。これにより、マネージャーやチームは、小さな問題が大きくなる前に手を打てます。
個人のキャパシティ プランニング
Jira の新しいキャパシティ ビューは、チーム内で作業がどう配分されているかを可視化します。マネージャーやチームリードは、誰が過負荷で、誰にまだ余裕があるかを把握し、燃え尽きや納期遅れが起きる前に負荷を再配分できます。
プロジェクト予算管理
Jira は、予算差異、リスクスコア、締め切りまでの残り日数といったプロジェクトのシグナルを自動で算出するようになりました。これにより、リスクが早い段階で表面化し、チームはまだ間に合ううちに軌道修正できます。
さあ、始めましょう
Teamwork Collection は、Jira、Confluence、Loom、Rovo をひとつに束ねるものであり、その狙いは一貫して「チームがより簡単に協働できるようにする」ことにありました。Teamwork Collection 全体にわたる今回の新機能は、これまで AI の足かせとなっていた部分——その背後にあるコンテキストの質と、それを取り巻くコラボレーション——を狙い撃ちしています。あなたのコンテキストをつなぎ、常に最新に保ち、そして活用してください。地道な作業はエージェントが担い、人がその輪の中に入って見守りながら。
これらの機能が実際にどう役立ったか、そして次に何を提供してほしいか、ぜひお聞かせください。
Team ’26 Europe でさらに詳しく
これらのアップデートは、当社の年次ユーザーカンファレンス Team ’26 Europe にて、今年のそのほかの最新情報とあわせて発表しました。さらに深く知りたい方のために、セッションはライブおよびオンデマンドでご視聴いただけます。