Rovo開発エージェントをコマンドラインインターフェイスで提供
アトラシアンは、ソフトウェア開発者向けのエージェント型AIコーディング支援ツールであるRovo Devエージェントをベータ版として発表しました。コマンドラインインターフェイス (CLI)は、多くの開発者の日常のタスクにおいて不可欠なツールです。Rovoソフトウェアエージェントのベータ版の一部である Rovo Dev CLIを使用するとコマンドラインがインテリジェントな開発エージェントに変身し、開発者の指示を理解し、コードを記述し、開発者とシームレスに連携して作業を進めることを可能にします。
ターミナル内でエージェント型AIを活用
Rovo Devは、ターミナル環境を活用する開発者向けに設計されたCLIツールです。開発者の指示を理解しコードを生成、既存ツールとシームレスに連携するインテリジェントなAIパートナーとして機能します。
Rovo Devは、ソフトウェア開発者が直面する主要な課題に対応するために以下の機能を提供します。
- コードの理解とナビゲーション: プログラムコードからの洞察の取得、ドキュメントの生成、コードの説明をターミナル環境内で受け取ることができます。
- 開発の高速化: AIによるコード作成支援やリファクタリングの提案、テストの自動化、インタラクティブなデバッグにより、開発スピードを加速します。
- アトラシアンツールとの高度な連携: Jira の課題とのシームレスな連携、Confluence ページの更新、開発タスクの管理といった作業をターミナルから直接行えるため、ツールの切り替えが不要になります。
- セキュリティと管理:堅牢な権限制御とプロトコルを実装し、役割ベースの権限によってリソースの使用状況を効率的に追跡し、ユーザーアクセスを管理します。包括的な使用状況のモニタリングとコスト管理を維持します。
- 拡張性とカスタマイズ:MCP サーバーをチームの特定のニーズに合わせて接続することで、ツールの権限を設定し、ワークフローを最適化し、機能を拡張できます。
SWE-benchで最高評価を獲得
Rovo Dev CLIは、SWE-benchのフルベンチマークにおいて最高水準の結果を達成、フルデータセットの2,294タスクにおいて41.98%の解決率を記録しました。プリンストン大学とスタンフォード大学の研究者によって維持されている SWE-bench は、現実世界の課題解決における AI エージェントを評価する最先端のベンチマークであり、オープンソースプロジェクト全体でコンテキストに応じたコード編集を行う能力をテストします。公式発表のために提出されたこのスコアは、Rovo Dev をトップランクに位置づけ、現実世界のコード理解と自動問題解決におけるその強力な能力の高さを強調しています。
Rovo Dev CLIの利用方法
Rovo Dev CLIは、日常の開発ワークフローの一部として組み込むことが可能です。ソフトウェア開発者は、コードのナビゲーション、機能の実装、ドキュメント生成などの定型タスクをオフロードすることで、集中力を維持することが可能になります。エージェントは、開発者が新しいコードベースを理解し、MCPサーバー経由のウェブ統合型リサーチを活用して機能の実装を行い、ターミナル環境を離れることなく複雑なコード移行を支援します。Rovo Dev CLIによって、異なるツールやインターフェイス間の切り替えが不要になることで、開発チームはもっとも重要な作業に集中することが可能になります。
以下は、Rovo Dev CLIの利用シナリオの一部です。
コードベースの探索と理解
コードベースを理解することは生産的な開発のための第一歩です。Rovo Devはリポジトリ全体を分析し、コードの構造や技術的な実装に関する自然言語の質問に答え、開発者が複雑なプロジェクトを迅速にナビゲートできるよう支援します。
コードリポジトリの分析
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JiraやConfluenceとの接続
MCPサーバーをRovo Devに接続できます。これにより、JiraやConfluenceといったアトラシアン製品に含まれる作業項目をすべてターミナル内で参照することが可能になります。また、ウェブデータの取得からコードベースの更新まで、すべてターミナル上で実行でき、手動によるコーディングは一切不要になります。
MCPサーバー経由でJiraと接続し、自分に割り当てられたJiraのタスクを検索
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コード移行の支援
Rovo Devは、コードベースの移行のような大規模な課題への対応も支援します。構造化された分析と段階的な実行を通じて複雑な移行プロセスを管理しながら、開発者がプロセスをコントロールできるように支援します。
対話型の支援に従い、プログラムコードの移行を実行
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Rovo Dev CLIベータ版を無償で提供
Rovo Dev CLIは、ターミナル環境で利用できるエンタープライズ向けのエージェント型AIであり、生産性の向上とソフトウェア開発プロセスの効率化を目指しています。なお、Rovo Dev CLIは現在ベータ期間中は無償で提供しています。ユーザー様が期待する高品質な体験を維持するため、アクセスは一定数のユーザーに制限しています。制限に達した場合、新規ユーザーは待機リストに登録され、容量の拡大に伴いご利用いただけるようになります。
Rovo Dev CLIはこちらからダウンロードができます。


