Open DevOps発表

アトラシアン製ツールとパートナーツールを組み合わせた新しい体験を提供

Open DevOps

本ブログは、こちらの英文ブログの翻訳です。万が一、内容に相違がある場合は、原文が優先されます。

ソフトウェア開発に使っているツールを100組の開発チームに尋ねたら、100通りの答えがあります。あらゆるチームは異なり、いずれのプロジェクトもそれぞれ固有な上、使用されるツールも驚くべき早さで進化しています。

常に業務に最適なツールの使用を推し進めることは、多くの場合、競争上の優位性となる反面、断片化され、設定や管理が困難となり、情報のサイロ化を生むツールの堆積につながり兼ねません。こうした問題に対処するために、個々のツールは最善ながらも統合されていないツールチェーンに身を任せるか、単一ベンダーの提供するツールをまとめて使用するなど、多くの企業は妥協を強いられてきました。ただし、これらのケースはいずれも、最良の働き方ではなく「そこそこ」のツールに甘んじる結果になります。

アトラシアンでは、あらゆるソフトウェア開発チームが、組織全体を通じたコラボレーションを犠牲にすることなく、最良のツールと技術を利用すべきだと考えています。そこで、それぞれのチームが選択したツールを使用できるオープン性と、ベロシティを犠牲にせずコラボレーションを実現する統合性を備えたアプローチを採りました。

そしてこの度、Jiraを基盤に、多様なツールチェーンをオールインワンのように使用できる開発体験を提供する「Open DevOps」を発表しました。以下では、ソフトウェア開発チームが希望するツールと働き方をコラボレーションしながらいかに実現できるかをご紹介します。

Open DevOps

「You build it, You run it(コードを作った人が、運用の責任も持つ)」チームのためのツールチェーン

「Open DevOps」は、あらかじめ構成されたJiraのプロジェクトでソフトウェアのリリースと運用を開始するための基盤です。自らサービスを開発し運用するチーム向けのソリューションで、アトラシアン製品その他ツールを組み合わせて利用できます。

デフォルトのDevOpsプロジェクトは、Jira Software、Confluence、BitbucketそしてOpsgenieで構成されます。また、GitLabやGitHubといった別のツールを1クリックで簡単に入れ替えることができます。

「GitLabとアトラシアンは、どちらもユーザーのニーズを満たすことにコミットしています。GitLabとJiraの統合で行ってきた取り組みを誇りに思います。両製品のユーザーは、可視性やコラボレーションを犠牲にすることなく、選択したコンテキストとツールを使い続けることができます。」
GitLab社 シニアプロダクトマネージャー Patrick Deuley氏

Open DevOps内のツールは、自動で連携し、ユーザーはすぐにアイデアをバックログから実際のコードに落とし込むことができます。これにより、幾重もの手間がかかっていたツールチェーンの設定が、たった6ステップに集約されました。

Jiraを屋台骨にDevOpsのあらゆる機能を利用可能に

開発者はコードで仕事を進めることを好みますが、開発のプロセスにおいては事業部門も関わる必要があります。そこで関係者は全員、Jiraで仕事を進めなければならないのが典型でした。

しかし、もはやそうではありません。Open DevOpsの標準機能により、手動でJiraを更新したりコンテキストを切り替えたりすることなく、開発と事業部門のメンバーがそれぞれの業務に集中できます。

  • Code in Jira: Bitbucketはもちろん、GitLabやGitHubを含む、GitのリポジトリをJira Softwareに統合しました。変更のプッシュやブランチをマージする際、Jiraの課題キーをコメントに含めるだけで、Jiraも即座に更新されます。JiraのCodeタブを開けば、リポジトリが最近更新された順に自動で表示されるため、関係者はチームがどういった作業をしているかを把握することができます。
  • Deployments in Jira: 開発作業にJiraの課題キーを含めると、自動的にDeploymentsタブにデプロイメントの情報が表示されるようになり、いつ何を顧客にリリースしたかを確認できます。この機能はBitbucket Pipelinesをはじめ、GitLabやJenkins、Azure DevOps、Circle CI、JFrogといった、あらゆるCI/CDプロバイダーに対応します。
  • On-call schedule in Jira: 不具合が発生し、担当者に知らせたい場合、On-callタブから簡単にOpsgenie経由で適切な担当者に通知することができます。誰がオンコール担当なのかを調べる必要もありません。
  • Pages in Jira: DevOpsの実践においては、ツールと同じくらいカルチャーが重要です。Open DevOpsに組み込まれたConfluenceには、変更管理やRunbook(手順書)、インシデント後のレビューといった、既に広く使われているテンプレートが用意されており、ベストプラクティスを活用できます。
  • Automation in Jira: Jiraの自動化エンジンで、使用しているすべての開発ツールを横断した強力なワークフローを作成できます。これにより、開発アクティビティと各種作業が同期され、関係者全員の時間が節約されます。「プルリクエストがマージされた時」などをトリガーとして、自動でJiraの課題を更新し、SlackやMicrosoft Teamsにメッセージを送る、などのルールを実行します。
  • デプロイメント頻度: リリース頻度と時間の経過による傾向をJiraが自動的に計測するため、複数のツールにまたがる集計を手作業で行ったり、運用チームに確認したりする必要がなくなります。
  • サイクルタイム: Open DevOps内のすべての作業がJiraの課題に紐づいているため、チームのパフォーマンスを改善するのに役立つ、ボトルネックに関するインサイトをJiraから取得できます。より充実したサービス運用やサポート機能が必要な場合は、Open DevOpsにJira Service Managementを統合してご利用ください。この統合作業も簡単に行えます。

パートナーツールでOpen DevOpsを簡単に拡張・カスタマイズ

DevOpsの実践方法は一つではないことから、あらゆるチームで機能する単一のDevOpsツールチェーンというのもありません。アトラシアンが実施した2020年DevOpsトレンド調査によると、アイデアを実現させるのに平均10種類ものツールが利用されていることがわかりました。そして例に漏れず、アトラシアンでも同様に多くのツールが使用されています。

現時点で既に、業界でよく使用されているテスト、セキュリティ、フィーチャーフラグ、監視ツールとJiraとの統合機能がOpen DevOpsに用意されています。引き続き、サードバーティ製アプリをクリックで簡単にJiraと連携して使用開始できるよう、取り組みを進める予定です。

  • セキュリティ: Snyk
  • テスト: Mabl、Smartbear、XRay
  • フィーチャーフラグ: Launch Darkly、Split
  • 監視: Datadog、Dynatrace、Sentry、Sumo Logic
  • CI/CD: CircleCI、JFrog、Codefresh、Harness、Gitlab

「アトラシアンと同様に、我々もあらゆるケースに対応するDevOpsの実践方法はないことを本質的に理解しています。こうした背景からSnykもオープンで統合可能なDevOpsというアトラシアンの前向きなビジョンを強くサポートしています。セキュリティチェックの主要パートナーとして、開発者にとって使いやすいセキュリティ技術をアトラシアンツールに組み込み、どこで働いていても両社のユーザーがシームレスなセキュリティ体験を提供できることを嬉しく思います。」
Snyk社 グロースマーケティング&コミュニティ担当副社長
Leigh Moore氏

今回Open DevOpsでは、コーディング、デプロイメント、サービス運用、そしてドキュメンテーションを1クリックで設定できるようにすることから始めました。そしてまもなく、さらに多くの主要カテゴリーとツールチェーン全体をJiraから簡単に構成できるようになる予定です。

Open DevOpsを始めましょう

最善の組み合わせか、オールインワンか、という組織が長い間直面してきた意思決定は、究極的には誰にとっても得にならないのではないでしょうか。

Atlassian Open DevOpsなら、妥協する必要はありません。チームが希望し、業務を効率化するツールの統合に伴う煩雑な工程はアトラシアンに任せ、顧客への価値提供に注力できます。

お客様がOpen DevOpsをどのように利用し、カスタマイズや拡張を行うのかを楽しみにしています。またそれ以上に、Open DevOpsによってお客様が何を実現されるのかを楽しみにしています。