アトラシアン、2021年版 リモートワークに関するグローバル調査レポートを発表


日本でもハイブリッドワークが浸透する一方、チーム・コラボレーションの課題意識は世界の2倍

チームのコラボレーションと生産性向上を支援するグローバルリーディングSaaS企業のアトラシアン(NASDAQ: TEAM)は、日本を含む6ヶ国におけるリモートワークについての調査レポートを発表いたしました。調査結果によると、日本の企業では過去1年の間に、新型コロナウイルス感染拡大防止対策としてハイブリッドワークワークなどのリモートワークが浸透する一方で、世界と比較し上層部や従業員を含め、その環境下におけるチーム・コラボレーションに課題を感じていることが明らかになりました。

世界的にハイブリッド型ワークスタイルが浸透、日本では企業主導で推進へ

本調査は昨年に続き2回年目となり、日本、オーストラリア、インド、フランス、ドイツおよびアメリカの6か国において企業に勤めている6,000名以上を対象に実施しました。昨年実施した調査では、感染拡大以前にリモートワークをほとんど経験したことがないと回答した割合は世界平均で36%、日本では51%でしたが、2021年は、世界で74%もの回答者が、複数の場所で仕事ができる柔軟性を将来のビジネス慣行の一部にすべきと回答しており、1年を通じて多様な働き方を受け入れ、世界中でハイブリッドワークが浸透していることがわかります。

調査結果によると、日本の従業員でハイブリッド型を含めリモートワークが好ましいと回答している割合は、昨年の77%から84%に上昇しました。また、半数以上(54%)がハイブリッドワークを好んでおり、世界平均の49%を上回る結果となっています。更に、69%の従業員のハイブリッドワークは雇用主によって決定されるケースが多いことから、企業が本格的にハイブリッドワークを導入し始めたことがわかります。また、働く時間を一部または、全部を自由に設定できると回答した従業員は昨年の36%から44%へと増加しており、企業も従業員も新しい働き方を取り入れようとしていることが推察できます。

世界との格差 ー日本の従業員がチーム・コラボレーションに課題を感じる割合は、世界の2倍

日本企業にもリモートワークが浸透し始めたにも関わらず、世界と比較して日本の従業員がチーム・コラボレーションに課題を感じていることが浮き彫りになっています。世界では58%が、チーム内で強い一体感や結束力を感じていると回答しているのに対し、日本でそう感じるのはわずか27%に留まっており、その割合は昨年の32%からも減少しています。また、チームメンバーが一丸となって仕事を遂行していると思うと回答したのは、世界平均が65%であるのに対して日本では37%と半数近く少ない水準になっています。すなわち、チーム・コラボレーションに課題を感じる日本の従業員は世界の2倍にも及んでいます。

日本の組織・管理職の課題 ー従業員からの信頼は低下、上層部と従業員の意識の差が浮き彫りに

リモートワークの導入によって日本の組織および管理職と従業員の間に摩擦が生じていることもわかっています。世界平均では70%が、自分が所属する組織のマネジメントを信頼していると回答しています。特にアメリカでは76%と世界平均を上回る一方で、日本は57%に留まり、企業努力によりリモートワーク導入が進んだ1年を経てもその信頼度合は63%から57%へと減少しています。2021年には、フルタイムのリモートワークを希望する一般の従業員は33%であったのに対し、管理職になると22%とその意識の差が浮き彫りになっています。この結果から、日本では未だに上層部が従来のオフィスワークの慣習から抜け出せず、リモートワークでの組織づくりやスタッフやチームの管理に苦戦していることが伺えます。

ハイブリッドワークの充実に向けてチーム・コラボレーションツールの導入を

先の調査結果からハイブリッドワークを好む日本の従業員は世界と比較して多いにも関わらず、ハイブリッドな働き方は、ビジネスだけでなく自分のような従業員にもメリットがあると考える割合は、オーストリアでは昨年の17%から44%へと3倍近く上昇したのに対し、日本では29%から11%へと半分以下に減少しています。ハイブリッドワークへの移行に対して、日本の従業員の48%がこれらの環境への適応能力がより重要になってきていると考えており、37%が新しいシステムやツールの学習がますます重要になってきていることを自覚していることも明らかになっています。

アトラシアンのワーク・フューチャリストのドム・プライスは次のように述べています。「パンデミックを経て、世界では従業員がより柔軟に働ける環境としてハイブリッドワークへの移行が進んでおり、日本でもリモートワークが社会全体に浸透していることがわかります。一方で他国と比較しても、日本の従業員は新しい環境でチームメンバーと一体となり働くことに課題を感じていることも明らかになっていますが、デジタル・ツールが新たな環境に適応するために不可欠であると自覚していることは企業の変革において前向きな結果といえます。リーダーや組織は、従業員がハイブリッドな環境でよりよくコラボレーションできるように、さまざまな慣習を試してみるべきです。まずは、柔軟でハイブリッドなワークコラボレーションをサポートするデジタル・ツールやプラットフォームに目を向けることから始めるとよいでしょう」。


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アトラシアンについて
2002年豪州シドニーで創業。あらゆるチームの可能性を解き放つことを企業のミッションとし、チームによる作業の整理、議論、完遂を支援するコラボレーションソフトウェア開発を手掛けています。アトラシアンの顧客はバンク・オブ・アメリカ、レッドフィン、NASA、ベライゾン、Dropboxなど236,000社を超えています。顧客企業はプロジェクト管理、コンテンツ作成・共有やサービス管理ツールを利用することでチーム・コラボレーションを実現し、期限内に質の高いサービスや製品を提供することができます。 主要製品はJira Software(ソフトウェア開発プロジェクト管理)、Confluence(コラボレーション)、Trello(タスク管理)、Bitbucket(ソースコード管理)、Jira Service Management(ITSM/ESM)、Jira Work Management(ビジネスプロジェクト管理)、Jira Align(エンタープライズ・アジャイル・プラニング)などがあげられます。日本法人のアトラシアン株式会社は2013年の設立以来、日本語によるお問い合わせ対応や技術サポートの提供、マーケティングなどの業務を行っています。

2021年版リモートワークに関するグローバル調査について
本調査はアトラシアンの委託した調査機関Paper Giantの協力のもと実施。日本、オーストラリア、インド、フランス、ドイツおよびアメリカの6カ国、従業員数250人以上の企業に6カ月以上所属し、過去12カ月間にリモートで働いたことのある21歳から65歳のナレッジワーカー6,192人を対象。調査期間は、2021年7月28日から9月5日。